第2話 探索 記者  姉

シスイ

「ええっと確か噴水の前だけど色々な人がいるなぁ。あの人は確かエルフでその近くにいるのは獣人族は色々な人がいるんだ。」


僕は周りにいる人を探索しながら進んでいるんだが姉さんの種族を聞いてないから全くわからない。どうしようかな?


僕がきょろきょろしながら歩いていると


???

「やぁ。少年よ。なにかお困りかな?」


僕の後ろから透き通るような声が聞こえてきて思わず


シスイ

「ひゃ・・・って貴女は?」ビクッ


素っ頓狂な声を上げ質問をした。

質問を受けた黒髪を肩まで伸ばし特徴的な切れ目そして少し口から出てる八重歯が特徴の綺麗な女性が片手にメモを持ちながら僕の質問に答える。


???

「あーごめんね?僕はメディ。僕を知らないって事は君はテスターじゃないね?。一応僕は情報屋をしているんだけど・・・困ってるなら手を貸すよ?」


って事はこの人なら噴水の場所知ってるかも?。


僕は姉のプレイヤーネームと待ち合わせである場所を探してる事を伝えると・・・メディさんは


メディ

「まさかイロハさんの弟だったとはね・・・。その噴水なら多分東3番街にある東広場の噴水のとこだね。ここは中央広場だけど・・・わからないか。いいよお姉さんが案内してあげる!」


僕の姉さんを知っているって事はこの人もテスターなのかな?まぁ僕にとっては渡に船だし僕はすぐに返事した。


メディ

「あ、そうそう情報料なんだけど・・・」


そうか、情報屋をやっているからお金を払わないといけないのかな?基本的にどれくらいなんだろ?


メディ

「君のスクショを撮らせて欲しいんだ(今後も)」


シスイ

「はい?」ポカーン


僕はそれを聞くと多分ポカーンとしたんだと思う。だっていきなりスクショを撮らせて欲しいって言うんだもん。


メディ

「あっ、大丈夫だよこのスクショは悪用しないし、リアルでおすすめしたい時に君の姿を見せれば新しく入ってくる人もいると思うんだ!」


うーん?。まぁ悪用しないっていってるし普通ならお金かアイテム渡さないと駄目だよね?それくらいなら良いかな?


シスイ

「良いですよ。何枚撮るんですか?」


メディ

「2、3枚かな。じゃあその場所で立っててね。・・・はい終わり!。じゃあ東噴水広場まで案内してあげるよ!僕についておいで!」


そう言うと『凄い速さ』でメディさんは走っていく。って物凄い速い!


シスイ

「待って!メディさん!速いよ!」タッタッ


メディ

「えっ?これで速い?シスイ君、君AGIはいくつ?私は情報屋ロールで行ってるから45だけどこれでも最前線のプレイヤーとかだったら普通だよ?」


あ、あじ?あーspdの事かな?確か


シスイ

「5ですよ?。僕は魔導使いなんで」


そう言うとメディさんは口を開けてポカーンとしている。


メディ

「し・・・シスイ君魔導使いってのはねボーナスポイント100を基本的にAGIに20〜25振ってATKに10〜15に振る人が多いんだよ?魔法使いって思われるけど基本はエンチャンター(付与術師)とも呼ばれてるけど他人にも付与できない魔法使いの下位互換なんだよ?。なんで選んだの?」


へっ?でも、ネットの前情報確認した時


シスイ

「ネットじゃあソロでも使えるしDEXや MPを上げるとボスも楽々攻略できるって・・・」


そう言うとメディさんは頭を抱えた。


メディ

「テスター民なら魔導使いをお勧めするのはまず無い・・・って事は嘘の情報流した馬鹿がいるわね。こんな可愛い子を騙すなんて探し出して制裁しなきゃ」ボソッ


シスイ

「あのぅ?メディさん?」


急に顔が暗くなりボソボソ呟いた後僕の方に顔を向け


メディ

「ねぇ?シスイ君フレンド登録しない?」


メディからフレンド申請が届きました

承認しますか?


YES ◁/ NO


シスイ

「すいません?どうしてですか?」


メディ

「えっと,情報屋としてもだけど初心者さんを手助けするためでもあるかな?」


まぁ姉さんともフレンドになるつもりだったから良いかな?。姉さんの事だから初めてのフレンドじゃないと駄目とか言いそうだけどまぁ良いよね!


シスイ

「よろしくお願いします!メディさん。」


メディがフレンドになりました。


フィ

「初めてのフレンドおめでとうございます!シスイさん!」


シスイ

「ひゃっ!?ってフィさんどうしたの?」


メディ

「うっそぉ。チュートリアルフェアリーがいるの?もしかして今までVRMMO RPGやって無いの?シスイ君って」



えっ、確かに僕はスマホゲームとかはやった事はあるけどVRゲームは初めてだった。


フィ

「そうですね。ネットベースに登録されたのは今回が初めてなので私がプレイヤーレベル10までサポートすることになっています。今回はフレンド登録が初めてなので解説させていただきます。」


メディ

「えっ!それは私の情報屋の仕事よ!そんな良い役を譲らないわ!」


良い役って何だろうか?


フィ

「これは私の仕事ですよー?。では解説しますね。フレンド登録によって解放される機能8つです。まずフレンド通信機能。これはダンジョン内部以外ならどこでも繋がりますが相手がオフラインの場合はかけられませんがご注意ください。次に売買機能です。これはアイテム等を買ったり売ったりする機能ですが値段は買う人売る人が決める場合がありますので詐欺などがあった場合はこちらでサポートしかねます。」


シスイ

「アイテム売買ってのは条件とかありますか?」


僕はアイテム売買について聞いてみると・・・


フィ

「プレイヤーレベルが50ごとに条件が上がり最高レアまで売買したい場合はプレイヤーレベルを250まで上げる必要があります。ですがプレイヤーの方は最高レアのアイテムの場合は自分で使う場合がありますのでそれを売るかはプレイヤー次第です。」


メディ

「嘘ぉ私も知らなかったわレベルが上がる事でレアアイテムも売買できるなんて・・・」


フィ

「テスターさんにはレア3まで上限レベルは80までと設定してましたから。次にブロック機能です。こちらはプレイヤーが悪質と判断された場合連絡手段や売買機能を停止させることができます。それに続き通報機能です。悪質なプレイヤー等を私達サポートに通報し罰を与えることができます。」


へぇー。どんな罰なんだろ?


僕はメディさんに目線を向けてみると


メディ

「ならここは私が説明するわ。悪質と言っても色々あってね。まず、初心者狩り。これはシスイ君みたいなVRMMO初心者を目当てにPKをすることよ。これをしたプレイヤーは悪質と判断されてログイン期間で約一週間ゲーム内で牢屋に入れさせられるわ。まぁ運営の方での確認作業もあるから時間はかかるだろうけどね。次にMPK(モンスタープレイヤーキル)よ。これに関しては色々なプレイヤーに該当するわ。運営も相手側がわざととは言い難いしもしかしたら鉢合わせになったのかもって事でほとんどがお咎めないわ。」


なるほど。って事は僕は危ないのかな?


フィ

「では次にフレンド写真機能です。これはとった画像をアレンジする事が可能なので良い景色などを撮って彩りを付けて相手に送る事が出来ますよ。6個目ですが撮影機能です。先程説明したフレンド写真機能と大体同じなので飛ばしますね。7個目が検索機能です。プレイヤーネームや装備の名前を書いてもらい調べる事が可能です。これにより通報がしやすくなっていますので、もし悪質なプレイヤーがいましたら通報をして下さい。」


あーこれなら便利だ。8個目は何だろ?


フィ

「8個目は結婚や親友機能です。結婚はお互いの経験値共有、バフなどの上昇系共有、回復量などがアップします。しかしこの機能はお互いにプレイヤーレベルが150超えておりログイン期間が150日以上となっています。そして異性である事が条件の上に一人までです.しっかり考えて結婚しましょう。親友機能は経験値共有がなくバフや回復量アップが控え目になっています。これの条件は異性同性関係なく5人までとなっています。これで全部ですね。ではまたわからない事がありましたら出ますのでごゆっくりお楽しみください。」ぶぅん


メディ

「結構このゲームの情報知っているつもりだったけど新情報が盛り沢山ね。これ私は彼にいくら払えば良いのかしら?」ボソッ


シスイ

「あのぅメディさんそろそろ東噴水広場に案内して欲しいんですけ・・・「おーい!シー君!遅いよー!」と思ったんですけど来ましたね。イロハ姉こっちこっち!」ブンブン


ボソボソ言っているメディさんに案内してもらおうと頼もうとすると中央広場あたりから走ってくる女性がいた。声からして姉さんだしゲーム内ではあだ名で呼ぶって言ってたから間違いなくイロハ姉さんだ。


僕は手を挙げて振っていると



イロハ

「あれ!?メディも来てたの!?もしかしてメディ私より先にフレンド登録してないよね?」ジー


姉さんの姿は赤い髪を後ろで束ねたポニーテールに茶色の眼をしていた。おっとりとした雰囲気より活発系なのかな?。


ガシッ


メディ

「ねぇ!?イロハ姉さんって言ってたよね!?もしかしてシスイ君って楓ちゃん!?」



イロハ

「ん!そうだよ!私の可愛い弟のシー君こと楓ちゃんよ!気づくでしょ?声とかで。」ボソッ


なんか姉さん達が話し合いを始めている。なんで?


メディ

「あんなに可愛かった弟君がゲーム内で更に可愛い路線ってどう言う教育したらそうなるのよ!。」ブンブン


あっ、メディさんがイロハ姉さんを揺らし始めた。


イロハ

「アハハハー教育の賜物よー!。ってそれよりフレンドは!?私より先に登録したの!?ずるいよ!メディ!」ガッ


そうやっていると姉さんからいきなりフレンド登録申請が来た。


イロハからフレンド申請が来ました。

承認しますか?

YES ◁/ NO


シスイ

「うん。僕はもうメディさんとフレンド登録したよ!。すごい優しいんだよ!メディさんって!イロハ姉が東噴水広場って言ってなかったから、案内してもらえることになってたんだ!」


承認した後であった出来事をイロハ姉さんに話すと


イロハ

「そうなんだ。ならメディも一緒に案内しよっか?丁度ステータスやジョブを聞きたかったし。」


メディ

「そ・・・そうだね!。シスイ君案内するよ!。」


そう言うと姉さんとメディさんと僕で街を散策することになった。


シスイ

「姉さん達速いよー」タッタッタッ


まぁ僕は足遅いから置いてかれそうになってるけどね。


ここから掲示板です



231 名無しの騎士


おーい情報屋があの可愛い子と話ししてるぜ!誰か隠密系と聞き耳系のスキル持っている人いるか!?


232 名無しの忍者(仮)


231くくく持っているでござるよ!早速聞いてくるでござる!


233 名無しの魔法使い


232くくくちょっw(仮)ってなによそのテコ入れw


234 名無しの忍者(笑)


仕方ないでござるってテコ入れでさらに酷いことに!?まぁそれは置いといて解説すると紅蓮と情報屋そして可愛い子が街を散策することになっているでござる



235 名無しの剣士


234くくく聞き耳サンクス!ってか!?紅蓮ってテスター時代PVPで準優勝者じゃねぇか!あの可愛い子知り合いなのかよ!羨ましい!


236 名無しの忍者(笑)


ってええ!?あの可愛い子紅蓮の弟でござるか!?



237 名無しの魔法使い


236くくくまじかよ!?美男美女って絵になるな。


みたいな会話が繰り広げられていた。



スキル解説


聞き耳

半径10メートルの対象の声を聞けるスキル。レベルを上げると範囲が広がるが上げるためには変態とか盗聴野郎とかいろいろ言われるためあまりお勧めできない。


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