第49話 大みそかのため息

どんな時だろうと時間は止まらず、どんな時でも年は明ける。

そんな今日は大晦日。泣きはらした瞼が開かない大晦日の朝。



人それぞれ考え方は違うし、ぶつかるのも仕方ない。

それでも辛いものは辛くて。

涙は流れる。



他人と家族になるというのは並大抵のことではない。


生きてきた環境も、育てられた価値観も、吸ってきた空気も、見てきた景色も、みんな違うのだから。


だからといって「慣れてくれないと」「慣れてほしい」「考え方を寄せて」


それは寄り添ってはないんじゃないかと思う。

両方から歩み寄る、それが寄り添うことじゃないか。



私がおかしいのだろうか。

たまにたまに頭を悩ます。ひとりで堂々巡りをして、どうすることがベストなのか、どんな言葉がベストなのかと考え眠れない夜を過ごす。



いっそのこと、バリバリとお金を稼いで一人で暮らして生きていこうか。

あれこれ頭を悩ませても、無理ならば、無理なのか。


人生やり直すにはまだ時間があるかもしれない。

この先、自分らしく生きていく選択とは何なのだろう。

そんなことをふと考える。



楽しいと思える日々を探すのは難しい。

天気が良くて風が気持ちよく、花が咲いて緑が生き生きしている。

それを見て穏やかな日だな、そんなことを思う。



何を考えても、何をしても2021年は過ぎていく。

おつかれさまでした。何はともあれ、2022年を無事に迎えよう。



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