第25話 ハイリーセンシティブパーソン

繊細、几帳面、敏感、潔癖、などいろんな幅はあっていろんな言い方がある。


最近本でHSPというものについて読んだ。


HSPとは、ハイリーセンシティブパーソンの略で、生まれつき感受性が強く敏感な気質をもった人のことをいう。

5人に1人があてはまるそうだ。



この本を読んで、あぁこれだ。

すぐに分かった。


私が違和感を感じるもの。

HSPなんだな私、と実感。



今まで特に何も悩まずに過ごしてきた。

小さいころから感受性は強いし、霊感も強いけど。(笑)

特に困るほどでもなかった。


今考えると、違和感を感じずにここまでこれたのは、私の長年の友達に私の気質を共感してくれる人がいたからだ。



今過ごしているこの土地に来て、突然生活に困ったり違和感を感じるようになった。


きっと私のまわりにHPSといわれるような気質の人はいなく、真逆のタイプの人と一緒にいるようになったことが大きいだろう。



突然、私こんなに気にする人間だっただろうか。

こんなに敏感だっただろうか。

私がおかしいのだろうか。


いろんな想いが心をめぐっていた。



共感してくれる人がいないというのはこんなにも生活しずらいのだと知った。

ちょっとした匂いや、小さな音など自分だけが感じている。


「なんか変なにおいするねー。」

「この音なんだろう?」


そんな些細なことも、気にならない人には「何のにおいもしないよ」「何も聞こえないよ」

それで終わりなのだ。



蛍光灯の光がとても強く感じたり、音が大きく聞こえたり、人によってそれは違うのは当たり前なのだけど、そのぐあいが敏感な人と全く敏感じゃない人が同じ部屋で過ごすのは驚くことが度々ある。



私は光も音も匂いも敏感であると自覚している。


そして、もっと敏感なのは相手の感情をくみ取りすぎてしまう。

そして自分だけ疲れてしまう。


とくに「怒」の感情に弱いから、

自分に向けられていないと分かっていたとしても、怒っていたりイライラしている人にすぐ気づいてしまい、ソワソワとこちらの心が痛くなってしまうのだ。


人の感情にも、自分の感情にも揺さぶられやすい。



「もっと鈍感になりなさい。」

「もっとタフに。」

「気にしないの。」


自分でも思うのだが、これはもう気質なので仕方ないのだ。


気付いてしまうものは気付くし。

感じるものは感じる。

気になるものは気になる。



その後の対処の仕方をどうするか。そこを考えるしかない。



悪いことばかりかというとそういうわけでもない。


逆に、小さなことでも気がつくので些細なことに喜びを感じる。

道端にひっそり気付かれないように咲いている花を見つけると、ニッコリしてしまうし。

天気が良く、空がきれいなだけでも嬉しい。



景色の綺麗な自然の中に行くと、何とも心がギューッとなってわけもなく泣きそうになったりする。



そういった些細なことにもいちいち気付いてひとり感動している。



「すごい空がきれいだねー」「あそこに花が咲いてるよー」

「あそこになんか変った鳥がいる」「この香りすごく良いねー」


そんな些細な出来事も楽しいじゃないか。

日々の美しいものは、些細なことの積み重ねだ。



そんな自分も好きになれたらいいと思う。



わたしはハイリーセンシティブパーソンだ。








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