第8話 最深部
洞窟調査中の俺とサクラ。
途中でモンスターと戦うという事が起きたが……無事に今は洞窟の奥まで俺とサクラはやって来た。
ちなみにだが……明かりが無ければ真っ暗である。うん。松明最強ってやつである。今消えたら……マジでやばいな。でも松明はそう簡単に消えないようになっているので……まあ大丈夫だろうが。と俺は思いつつ。
「結局—―Gが一匹だけだったな」
洞窟のどんつきに到着した俺はこれ以上いけないことを再度確認しながら言った。
ちなみにどんつきのところがちょっと開けているだけで後は本当にここまで7一本道だった。
Gと遭遇以来モンスターも出なかったし。
宝も何もない場所だったが依頼は達成した。あとは帰るだけだ。
「なーんだ。悪魔的なやつ居ないじゃん」
俺が確認を終えるとサクラが石に腰かけながら言った。
「誰だよ。またGで騒いでたの」
「知らなーい」
「サクラ 」
「うん?」
「ちょっと松明貸してくれ」
と、ここでまあこの洞窟は安全だろうということがわかった俺は……いたずらを考えた。
「どしたの?お宝あった?あったの?」
「いや、ちょっとな」
俺はそう言いながらサクラから松明を受け取ると……周りの再確認ではなく。その場から今来た方向。出口へと走ってみる。
つまり……真っ暗闇にサクラを放置してみたのだ。
うん。一本道の洞窟ならまあ一度確認すれば大丈夫だから。放置してきた。
すると……油断していたサクラは多分全く動けなかったらしく。すぐに見えなくなり――。
「ふぇぇーー!クスの馬鹿ー!置いてくな!!!!馬鹿!!!!待て!!!!」
洞窟内に響く声。
うん。後ろからの叫び声だ。多分サクラはパニックだろう。
俺はそんなことを思いつつ。少し先に行って止まると……すぐ後ろから足音がしてきて……。
「た、松明渡せー!クスは持ったらダメ!わかった!?この馬鹿が!!」
とか言いながら半泣きのサクラが俺から松明を奪い取った。
「泣いてるよ」
「な、泣いてない!」
まあサクラの方は、明かりを頼りに俺のところには来れるか。である。
洞窟内で真っ暗になったら普通は動けないが……まあ今は俺がそこまで離れなかったからな。サクラなら追いつけるよな。とか俺は思いつつ……っかこいつ……絶対冒険者には向いてない。弱そうだし。うん。っかなんやかんや言ってめっちゃ怖がりだし。
……いや一つ訂正しておくか。弱くはないな。
G以外ならサクラ普通に戦えるし。っか、そもそも装備が……無防備っか。うん。謎装備だしな。確かにすばしっこいから逃げるには……この装備でいいんだろうが……怖がりだから足がすくんだら……アウトだろ。うん。
「ち、ちょ、行かないの?」
すると俺が進まないからか。サクラがこちらを見た。ちなみに余談だがサクラが、ダッシュしたら俺は追いつけないな。でも今の雰囲気からして――一人でサクラが先に行く雰囲気はないがな。
「いや、サクラこそ行かないのか?足震えてるが」
「ふ、震えてないし。ほ、ほってくよ!」
「1人で洞窟は怖いんだなー」
「違う!」
「漏らすなよ?」
「なぁー!もう!バカ!バカ!」
「なに?漏らした?」
俺は少し前を歩く怖がり中のサクラに茶々を淹れていると……。
「……おい。クス。調子乗ると燃やすぞ?」
――背筋が伸びるというか。
こいつたまに怖い声だすんだよな……あと、松明が顔の目の前に。俺の顔の前にあるぞ……これはヤバイ。燃える俺が燃える。ここで命が終わる可能性がある。
まあ、こういう時は――。
「あっ、ごめんなさい」
松明を顔の前に向けられたため素直にサクラに謝っておいた。
いや、松明。かなり近かったな。マジで顔焼けるよ。だった。
と、まあ洞窟でアホなことをしていてもなので……俺たちは来た道をなんやかんやと言い合いながら戻った。もちろんまだ途中には一匹だけいたGの亡骸があった。うん。気持ち悪いものだ。
まあそこだけサクラの足がちょっと速くなったな。
たまにあるとか聞くのだが……帰りにモンスターに攻められるとか。鉢合わせはなかった。
いや、ホントたまにたまたまモンスターが外出中とかいうのもあるからな。洞窟をねぐらにしていたモンスターがお帰りにー。とか。
まあそんな場面にあったら……大変だからな。
まあ今回俺たちは無事に外に出ることが出来た。
「で、出れたー」
洞窟を抜け。スタート地点のところへと出てくるとサクラが安心した表情になった。
「依頼はよし。だな」
「あー、クスが馬鹿なことするから。疲れた。単なる洞窟調査でめっちゃ疲れた。どうしてくれるの」
うん、即クレームだな。と思いつつサクラを見ると……うん。俺たち汚れてるな。であった。洞窟内は嫌でも汚れるからな。でも洞窟内だとそこまで気にならないが……まあ明るくなるとね。土とかの汚れがとてもよく目立った。
でもまあ2人とも洞窟に居たのでね。汚れるのは毎回のことで当たり前だ。
っか俺はGの体液もかかったしな。改めて見ると……だよ。
っか、サクラは肌の露出多いわりに……まあマントもあるが。
でも肌には傷がないんだよな。実はこいつ肌カチカチ……は、ないよな。うん。どう見ても普通の肌だし。適度に見る限り柔らかそうな感じだし。不思議だ。と俺が見ていると――。
「なに?」
見ていたのがバレたのか、サクラがこちらに聞いてきた。
「いや、なんでもだが……怖くて漏らしてないなー。って」
「ちょ!?どこ見てるの!本当サイテー」
「とかいうわりにずっと付いてくる謎な奴」
「もう!」
と、まあ危うくまた松明が顔の方にきたが……俺は無事に避けて。もう外なので松明を消したのだった。
「っか、早く帰って身体洗おう。Gが染み付く」
俺はそう言いながら町へと歩き出した。
「まあ洞窟に居たから……土まみれだしね。私も洗いたい」
俺が歩き出すとサクラも普通にいつも通り付いてきた。
「サクラはなんもしてないがな」
「したから。松明持ってたから」
「はいはい」
それから俺たちは町へと帰り――。
案内所に報告。報告とはまあGが一匹居た。他はなし。とかそんな報告だ。
終われば報酬がもらえて。俺たちは2人で分ける。
そして今日の寝床を借りて……身体を洗い。飯食って休む。翌日また依頼。
まあこれがいつもの流れだな。
っか、マジでなんで俺はサクラとともに行動しているのだろうか……。
案内所でもマントの2人とか言われてるし。
いや、まあ……サクラはマントがなくなると――単なる破廉恥娘いうか……露出娘?だからな。ほぼ町中で裸というね。まあ異性は喜ぶだろうが……本人はいたって普通なんだよな。たまに恥ずかしがるが……。
あー、ちなみに俺は見慣れたからもう知らん。
毎日素っ裸見せられてたら慣れるからな。うん。あれは何も感じない。以上である。
まあとりあえずこれが今の俺の生活だ。
意味が分からないことが多いかもだがな。
それが今の生活なんだよ。残念なことにな。
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