三十一文字物語

京屋月々

第一章 雷乃発声

第一話「蒼の空月」

 長く伸びた草が、斜陽を浴びて黄金色に染まっている。

 金色のやいばのように光る草むらを夢中で掻きわけながら、男児は走った。

 心臓は破れんばかりに強く打ち、血液は噴き出すほどに速く流れる。


「あっ」


 石がつま先に当たり、両足がもつれ、転びそうになる。バタバタと地面を両手で突き、慌てて体勢を整え、また走る。

 殺される……!

 木々の間から赤い影が横切るたび、男児は背中に冷たい汗が伝うのを感じる。

 神経が末端まで恐怖に支配され、体がうまく動かない。

 いつもより少し遠出しただけだったのに……。なのに。


 逃げることばかりに囚われていた男児は、気付くと開けた原っぱを通りすぎ、薄暗い森の中にいた。日の光は遮られていたが、幾本かの心許こころもとない木漏れ日が、かろうじて男児に振り向くだけの勇気を持たせる。巨大な影が見えた。男児はその影との距離を目測で測りながら、必死で足を前に動かす。恐怖がつま先から這いあがり、足を痺れさせていた。

 助けて!

 叫びたかったが、声を出すと居場所を知られてしまう。

 男児は不気味な風の吹く暗い森から抜け出そうとして、少しだけ、動きが鈍った。その一瞬の隙を突いて、影が跳躍した。


「ぁあっ」


 数瞬の静寂。風を切る音。逃げ惑った男児はなすすべもなく、背中に衝撃を受ける。

 真っ赤な毛並みが視界に入り、男児は背中の痛みと絶望を噛みしめる。

 前足一本で体を押さえこまれながら、頭上を仰ぎ見た。そこには、体高三メートルはあろう四足獣がいた。虎にも似たその獣は、一本一本に血が通っているかのような真紅の毛並みをしており、ねっとりとしたヨダレを垂らし、低い唸りをあげる。

 食われる……。

 幼いながらに死期を悟った男児があまりの恐怖に目を閉じたとき、オセロの石が裏返るように、周囲の空気が変わった。

 重く、肌に刺さるような空気の発する方を、赤い獣が見やる。

 食事の邪魔をされ、不機嫌さを剥き出しにしたような唸りの先には、一人の男が立っていた。

 ウェーブのかかった無造作な長髪にバンダナを巻いたその男は、獣の目を射るように睨んでいる。

 獣は男児を捕らえていた足を外し、そろりそろりと男との間合いを取るように移動する。八メートルほどの距離は、獣にとってはひと駆けにも満たないものだ。ぐっと姿勢を低くし、飛びかからんと構えたとき、男が右手をかざし、高らかに短歌を詠みあげた。

 

 『茜さす日暮れの野火のけむりす 夕影ゆかげの頃ぞ山は哀しき』


 歌は光を帯びた文字となり、男の掌の前に浮かびあがる。

 五・七・五・七・七の五つの句体から成る文字は強く光を放ち、渦を巻いて収束していく。

 獣は前足に力を込め、跳躍した。肉食獣らしいがっしりとした前足を軽々と宙で振りあげ、太く鋭い爪で男の体を抉ろうとしたその時、獣の体は地面に向かって垂直に落ち、地にひれ伏した。地面からは大蛇のように太い鎖がどこからともなく湧き出、生き物のように全体をうねらせながら、獣の巨躯を縛りあげていく。


 身動きの取れなくなった獣は牙を剥き出しにした顔を激しく左右に振り、ヨダレを撒き散らした。男児は獣が縛られている隙にと、痛む背中に気を取られながらも、低い姿勢で男の後ろへと逃げる。

 男は猛る獣に近付き、その頭にそっと右手を乗せ、再び短歌を詠んだ。


 『いぶかりし山のまほらに一筋の光を挿して祈りは暮るる』


 掌から稲妻が走るように文字が迸り、赤い紋様に変わる。無数の紋様が体に刷りこまれ、消えていくと、獣は牙を抜かれたようにおとなしくなった。

 男は獣の頭から手を離す。鎖は形を崩し、光の粒子となって霧消した。

 獣は体の調子をたしかめるようにゆっくりと立ちあがり、体に傷一つないことがわかると、じっと男の目を見た。

 男が分厚い手でその頭を優しく撫でると、獣は踵を返し、森の奥深くへと立ち去っていった。


 男の後ろへ逃げたあと、腰が抜けて立てなくなっていた男児は、一部始終を眺めていた。男は男児のそばまで来てしゃがむと、獣を撫でたのと同じ手で、やわらかい髪の毛を撫でた。


「もう大丈夫だ」


 男児は男の顔にいつもと変わらぬ落ち着きが戻ったのを見ると、思い出したように声をあげて泣き出した。


「はっはっは、相変わらずだな。まったく、泣き虫のくせに遠出するんじゃねえよ」


 顔をぐしゃぐしゃにして、胸にしがみつく男児の頭を、男はポンポンと二度叩いた。


「さあ、もう帰るぞ。暗くなると、また哦獣がじゅうが出てくるかもしれん」


 男児は涙を目に溜めたまま、がばっと顔をあげ、男を見つめる。


「お父さん、お父さんは、歌人かじんだったんでしょ?」

「ん? ……ああ、昔な……?」


 こらえきれず頬に涙を伝わせながら、顔を歪ませて宣言する。


「ぼ……ぼくも、歌人になる」


 男は矢で突かれたように目を丸くし、それから小さく笑った。


「ははっ。泣き虫は歌人になんてなれねぇよ」


 男児は男の胸から離れ、自分を奮い立たせるようにがしがしと袖で顔の涙を拭い、歯を食いしばる。


「もう、泣かない! お父さんみたいに、強い、歌人になる!」

「ははっ。あのな」


 笑いながらも男が真顔になったので、男児は少し怯えた。


「歌人ってのは、どんな時でもうたうんだ」


 男の目には、男児の知らないたくさんの色が映っている。


「死の危険を感じた時、普通、人は逃げるんだ。今日のお前のように。だが、歌人はそうじゃない。数秒先に自分は死ぬかもしれない。そんな時でも詠うんだ。お前にその覚悟があんのか?」

「できる!! ぼく、歌人になる!」


 間髪を入れず男児は答えた。男児の目には、幼さや恐怖にも勝る、力強い意志の色が宿っている。


―「追憶の無明に惑う稀人まれびとは千歳に流るちぎりをさがす」


男児が生まれてから一日も忘れることのなかった短歌を、改めて思う。

男には覚悟ができていた。


「そうか、わかった」


 一瞬だけ目を閉じ、男児の頭を撫でると立ちあがる。


「よーし! じゃあ早速明日から、歌人になるための特訓をしなきゃな!」

「うん!」


 男児は子どもらしく目を輝かせ、男に飛びついた。


「さ、帰るぞ。夜が来る」

「わかった!」


 手を繋ぎ、二人は家路につく。

 木々に編みこまれていく光は次第に弱まり、闇が辺りを呑みこんでいく。


――――


 『おごそかな黒が落ちたる野の山を蒼にうち染む安木あきの空月』


 ポッと、掌に収まる、小さな光の玉が浮かぶ。

 光は少年のまだ少しあどけなさの残る顔を照らした。少年は手の上で光を弾ませて遊びながら、簡素な丸太小屋を通りすぎる。

 昔、森で哦獣に襲われたことがあった。

 普段思い出さないような記憶なのに、今日はなぜか、強くその日のことを思う。


 小屋の前は開けた草地で、脇には手入れの行き届いた畑がある。山にはうららかな春が訪れていた。芽吹きはじめた山菜を味わうように見る少年の顔には、精悍さの中に、少しの寂しさが混じっていた。

 見上げると、薄く雲のかかる月が、まだか弱い光を放ちながら東の空を昇っていく。耳を澄ますと、風が草を撫でる音の中に、時折、乾いた木の割れる小気味のよい音が響いた。

 少年は音のする方へと歩み、薄闇で屈む人影に近づく。光の玉をそっと足元に置くと、手斧を振るう男の姿が照らされた。まだ肌寒い四月の初めだというのに、男の額にも腕にも、汗の玉がびっしりと光っている。


「親父、もう暗いから、これ置いとくよ」


 光の玉を指差すと、男はあごに滴る汗を手で拭いながら頷く。


「ありがとうな」


 男は目の前の切り株に向き直り、手斧を振るっては、ひと抱えほどもある丸太を瞬く間に薪へと変身させる。

 少年はその様子をしばし、見ていた。割る丸太がなくなると、そっと声をかける。


「今日、遅くない? 疲れてんじゃないの?」

「ん? ああ、今日で最後だからなあ……。もう少しやったらあがるかな」


 沈黙を癒やすように風が吹く。


「わかった。夕飯の支度、終わってるから」

「おぉ、もうそんな時間になるのか」

「あんまり遅いなら、先に食っちまうぞ?」

「うむ」


 男はふう、と息をつき、汗を拭う。


蒼空そら、薪持っていってくれ」

「ああ、わかった」


 少年は男の脇に積みあげられた薪を抱える。

 二人の住む丸太小屋を仰ぎながら、感傷的な気分になるのを抑えきれない。


 丸太を割る音が、規則正しく聞こえてくる。きっと父も、何かしていないと、感傷的になってしまうのだろう。

 父・友禅ゆうぜんの厚く、広い背中は、蒼空にとってはいつも見えている山のようで、あって当たり前のものだった。いたずらをして怒られた日は噴火する火山のようで、泣いた蒼空を慰める時は、全てを包みこんでくれる懐の広さに安心した。いつだって父の背中は大きく、決して敵わない。そう思っていたのに、なぜか今日は、少しだけ小さく見える。


 蒼空自身、不安がないと言えば嘘になる。

 月に三度ほど、友禅に連れられて麓に降りる以外、蒼空は山から出たことがなかった。

 麓では医者として村人に頼りにされている友禅の手伝いをして、米や野菜をもらって帰る。山での暮らしの全てを体が覚えているが、それ以外の全ては、蒼空にとっては未知のものなのだ。

 物憂げな気持ちのまま、蒼空は小脇に抱えた薪を一本、片手に持ち、おもむろに振りあげる。


 ビュン


 風を切った薪は友禅の後頭部を捉えたかに見えたが、一瞬速く、友禅の姿は消えており、薪の一撃は空振りに終わった。

 転がるように横に逃げた友禅は、目を丸くして蒼空を見ている。


「あっぶねぇな!! なにしやがんだ、馬鹿野郎!」


 蒼空は軽く笑いながら、両手に持った薪を地面に落とした。


「明日からしばらく歌合うたあわせできないから、寂しいんじゃないかって思ってさ」

「ははっ! 懲りねぇ野郎だな、お前は!」


 ニヤリと笑い、蒼空が友禅を指して言い放つ。


「今日こそ、勝つ!」

「ほう、威勢がいいな。やってみろ!」


 友禅は長時間にわたる薪割りの疲労も見せず、楽しそうに笑うと、手に持っていた斧を腰紐に差しこんだ。

 蒼空は体勢を整えると、友禅に向けて掌をかざす。


 『始まりの世の始まりを照らす火はたぎちを越ゆる光さへ見ゆ』


 五句体ごくたいは掌の前で一瞬にして炎へと変わり、渦を巻いて収束する。渦の回転によって燃えあがる火球と化したそれは、友禅めがけて放たれた。

 友禅はまっすぐに迫る火球を、瞬きもせずにギリギリまで引きつけると、ひらりと身を翻して躱す。


「ははっ! 始まりの火か! なかなかいい短歌を詠むじゃねぇか」


 友禅は余裕の表情で、大きな手を蒼空の足元にかざす。


 『熱情を語る倅に訓導を 照らす道筋 炎と昇る』


地面が熱を帯びて赤くなる。直後、ドゥッという凄まじい音とともに、火柱が立ちあがった。

 蒼空は炎に呑まれる一瞬先に地面を蹴り、後方に逃れた。草鞋わらじを履いた足の裏が熱い。ヒリヒリとした緊張が体中の細胞を泡立たせる。蒼空は口元だけで笑い、掌をかざす。


 

 『いぬの刻 暗く凪がれる薄雲に宵星よいぼしひらく音無き火花』


 掌の前に弾ける火花のような五句体が浮かぶのを見て、友禅は即座に掌をかざし、返歌を詠唱した。

 

 『の刻の山の夜風に雲淀み夜闇やみに篭りて星はめしいる』


 火花のような五句体は渦を巻いて収束し、無数の火球が生み出される。

 先ほどよりもさらに鮮烈な光の塊となった火球は敵を焦がさんと駆けていくが、友禅に届くよりも前に、その掌の前に立ちあがる風のような五句体の渦に呑まれ、粒子となって消えた。


「遊んでんなよ親父!」

「ははっ、お前こそ、火のウタばかりで興がねぇな?」

「こっからだよ!」


 蒼空にとっては、毎回が真剣勝負だった。

 即席で放つ攻撃は、たやすく躱され、呑まれ、弄ばれる。

 悔しがる蒼空を尻目に、友禅はいつも、心底楽しそうにしていた。

 蒼空は最近、友禅がなぜ歌人を辞めたのか、わからなくなる。こんなにも短歌が好きなのに、なぜ父は、人里離れた山での生活を選んだのか。

 雑念を振り払うように次の手を考え、寸陰すんいん、周囲に視線を巡らせる。


「油断してるとっ」


 一瞬の隙を見逃さず、友禅は蒼空との間合いを詰め、横腹に蹴りを入れる。

 蒼空はとっさに腕で庇ったが、勢いを殺しきれず、横っ飛びに飛ばされ、木の幹に打ちつけられる。

 どんな時でも、詠う……!

 友禅の教えは、蒼空の胸にいつも響いていた。

 蹴られた横腹の痛み、背中に受けた衝撃、ふらつく頭。そんなものは、クソ食らえだ。

 体勢を整えると、膝をバネにして木の枝に飛び乗る。


「おいおい、逃げ腰か? もう終わりかよ!」

「逃げてねえよ!」


 蒼空は山で遊び暮らすうちに覚えた木登りを駆使して、猿のように枝から枝へと飛び移り、友禅が薪割りに使っていた切り株の側に着地する。

 脇に積まれた薪の一つを手に取ると、切り株の上に置き、詠歌した。


 『春なればうべも伸びたる梅の枝 遠遠とおどおし春 待ちかね荒ぶ』


 短歌に呼応し、薪が緑の光を纏う。その薪を握ると、大きく振りかぶって、友禅に投げつける。

薪は空中で若木へと変化し、かと思うと四方に枝を伸ばした。

目標を捕らえようと襲いくる枝を、友禅は腰紐に差しこんだ手斧でバサリバサリと伐り払う。

枝を全て打ち落とし、攻めに転じようとした友禅は、体勢を崩した。見ると、足元の薪が太い根となり、足首に巻きついている。


「おっと」

「薪は一本だと思ったか? 親父こそ油断すんなよ!」


 蒼空は嬉々として、まんまと罠にかかった友禅に向かい駆ける。

 友禅は動かせない足はそのままに、拳を蒼空に向けると、力強く手を開いた。


 『春山しゅんざんの蒼天翔る巣立鳥 山に帰るは親鳥の激』


 五句体は光となり、渦を巻いて凝縮すると、塊となって蒼空に放たれる。蒼空は、その光球をすんでのところで躱し、へへっと笑うと、跳び蹴りを打ちこむ。


「もらった!」


 渾身の蹴りが友禅に届くと思われた時、蒼空の側頭部に重い衝撃が当たった。横薙ぎに吹き飛ばされた体で受け身を取りながら、蒼空は何が起こったのかとっさにはわからなかった。


「ははっ。『山に返る』ってのは、やまびこだよ。攻撃が往復するウタだ。読み違えたか?」


 足首に絡みついていた木の根は、時間を巻き戻すように縮まり、何の変哲もない薪になった。友禅は軽く足首を回すと、倒れた蒼空に歩み寄り、見下ろす。

 地面に倒れたまま、蒼空はまだ起死回生のチャンスがないか考えたが、この近距離で手負いの自分に勝ち目はないと悟ると、吹っ切るように勢いよく仰向けに転がった。


「ああーっ!! クソッ! 今日くらい勝たせろよ!」


 大の字になって叫ぶ蒼空に、友禅は思わず笑いを漏らす。


「馬鹿野郎、まだまだ負けられねぇよ」


 星の瞬く夜空を見上げ、叫びつづける蒼空につられて、友禅も顔をあげる。月はもうかなり高く昇っていた。


「せいぜい強くなってこいよ」


 友禅の声は、珍しく湿り気を帯びていた。

 蒼空は、父の胸にすがりついて泣いたことを思い出す。その時と同じ優しさで、友禅の声は蒼空の不安な心を包んだ。


「親父。俺、しばらく留守にするけどさ……」

「あぁ」

「次は絶対勝つからな!」

「あぁ」

「俺がいなくても、メシ、食ってくれよ」


 茶化すように言ったが、炊事洗濯を全て担っていた自分がいなくなったあとの父の生活を心配していたのは本音だった。


「馬鹿野郎。お前に心配されるほど弱っちゃいねぇよ?」


 いつの間にか雲は晴れ、煌々と照る月が辺りを優しい光で包んでいた。

 何となく会話の途切れた二人は、しばらく月を眺めていた。戦いのあとの清々しい静寂も、今日までだ。どこからか、枝の落ちる音がして、友禅がおもむろに口を開く。


「蒼空、短歌うたは難しいもんだ」


 難しいと言いながら、友禅の目はきらきらと輝いている。


「人を傷つけることもあるが、救うこともできる。使い方は、使う者の心次第だ。いいか、蒼空。お前はどんな時も優しい心を忘れずに詠うんだぞ」


 静かな友禅の声が、心地よく耳に響く。聞き慣れた、大樹のように安心感のある声だ。


「わかった」


 蒼空の声は、年々太くなり、友禅のそれに似てきた。

 逞しい青年へと育ちつつある蒼空に、友禅は幼い頃と同じ優しい笑顔を向ける。


「学校、頑張れよ」

「おう!」


 友禅の差し出した手を握る。


「俺、絶対、歌人になる」


 幼い頃、父に憧れて口にしたその夢に、一歩ずつではあるが、着実に進んでいく。

 そのために、山を離れることを決めた。

 友禅は蒼空の静かなる決意の光を目の中に見ると、ふっと笑い、手に力を込めて立ちあがらせる。


「さーて、メシだ」

「あー、腹減った。やっと飯だよー」

「冷めちまったか?」

「保温のウタを詠んどいた」

「やるじゃねぇか、料理だけは一人前だな!」

「だけじゃねぇよ!」

「わははっ」


 そういえば、と蒼空は思い出したように振り返り、呟く。

 

 『涔々しんしんと野山を染めた蒼月は夜風に流る雲影に消ゆ』


 切り株の側に置いた小さな光が、目を瞑るようにそっと消えた。

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