無人島生活 帰還(前半)
10日間の無人島生活
海保に救助された
「どうしてあの島に?」
なぜ?…思い出せない
「お名前と住所を教えて頂けますか?」
どこの誰なのだろう?…思い…出せない…
カウンセリングを受けても
記憶は一切戻らなかった
勧めに従いメディアで素顔を公開し
家族・知人を探すことに決めた
10日間の無人島生活
素顔を公開して知人を探す
「やあ!」
斜めに口角を釣り上げる糸目の男
知り合いのようだ
TVを見て来たという
「…何も覚えていない?…そうか…」
右側の口角だけが更に上がる
それはあの夜無人島で見た
下弦の月のようで背筋が凍った
「…そいつは好都合だゼ…」
10日間の無人島生活
知人らしき男が現れた
男はゆっくり近付き
徐にカバンから注射器を取り出す
「はいはい大声は出さないでね」
片側の口角を上げる男特有の笑み
糸目が更に細くなる
恐怖で身動きできない
注射針が首筋に…
強力な睡眠薬
スウッと視界が暗くなり
そのまま意識を失った
10日間の無人島生活
知人の男に睡眠薬を盛られた
(そうだ…こんな事が以前も…)
徐々に意識と記憶を取り戻す
(あの時…あの子が襲われて…)
クラス一の美人
みんなの憧れ
金持ちの級友が薬を見せ
自慢げに語っていた
「この睡眠薬はすげえゼ。秒で意識を奪い多量摂取で記憶も失う」
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