第2話 ダンジョンに潜る事

 冒険者はダンジョンに潜る為に“ギルド”へ登録する、これはダンジョンから産出したアイテムをスムーズに市場へと流す為でも有る、何せ冒険者は基本的に商人ではない、つまり商売する為の市場価格を知っていないので例えば『とあるポーション』が商会1で銀貨1枚で売れるとする、売った後に買い戻す為にそこで交渉しようとしたら金貨1枚の値段が急遽付けられ其が市場価格と言われる、金貨1枚は銀貨に直せば100枚其でも神聖売買契約書さえ有ればまあ買い戻しが可能だが大抵はそこで冒険者が泣き寝入りするか自滅覚悟で冒険者が暴発する、つまりこういう事案が多発した為に“ギルド”が仲介して取り締まる権限を得る様になった、また冒険者が犯罪者集団に為らない様に抑制も兼ねている、無法者の冒険者なんて犯罪者と然して変わらないが都市で暴れない様に睨みを効かせている、何せダンジョンに潜る為に“ギルド”の証明がなければ潜る事も出来ずアイテムを売る事も出来ない、また“ギルド”の職員も軒並み実力派で構成しているので刃向かう事も儘ならないであろう、さらに実力の伴って居ない冒険者が単独行動でダンジョンに潜る事も出来ない、それは“ギルド”の損失に繋がり兼ねない為でも有る。

 但し、例外も有る。それは“ギルド”が管理するダンジョンの為に登録は必要では有るが《廃坑ダンジョン》と言われるダンジョン、つまり危険性が低く産出するアイテムも市場価格の低いダンジョン、所謂初心者用ダンジョンここならば例え1人でも・・・例え不遇な職業の為に爪弾きに会った冒険者が単独行動で潜る事が出来る、そう爪弾きに会った自分、アリアはここに潜っている

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