第15話 ステータス

「まずステータスの内容だがHP/生命力、MP/魔力、力、耐久力、知性、器用さ、素早さ、運の8項目だな。

それをふまえて、まず異世界の一般的な普通の20歳ぐらいの数値がこれだ。」


ペッツオ(20歳)男性 趣味/ベルツ集め

HP  =100

MP  =30

力  =50

耐久力=50

知性 =30

器用さ=30

素早さ=30

運  =30


「ふ〜ん、まあ、基準がないからよくわかんないな。ってか趣味のベルツ集めが気になる!ベルツってなに?異世界で流行ってるの?」

「ペッツオが高いか低いかわかんないだろうから、下が異世界最強の人間のステータスだ。ベルツの事はどうでもいい。」


ボンゴッゾ(30歳)男性 伴侶募集中

HP  =200

MP  =50

力  =100

耐久力=100

知性 =10

器用さ=5

素早さ=20

運  =60


「ボンゴッゾさん伴侶見つかるといいね。」

「ゆずるが気にするところそこ?」


「ボンゴッゾさん力と耐久力はめちゃめちゃ強いけど、知性が…あと器用さも…。確かにある意味最強かもね」

「まあ、これは極端すぎる例だけれども上限をわかってもらうには分かりやすい例だと思ってな。」


「思ったのと違うな。もっと数値がとんでもないのかと思ったよ。HP=2000とか、界王拳3倍とか。」

「界王拳は関係ない。HPの最大値が200以外は全て最大値は100までだ。例え、数値が上がっても体がついていけないと思うぞ。人間の体っていうのはある程度の限界値までしか耐えられないしな。リミットがかかっているんだ。その上限が100だ。」

確かにそうだよな。

経験値至上主義だったら最強はおじいちゃんになっちゃうだろうし…。


「それでゆずるのステータスを数値化したのがこれだ」


神崎ゆずる(18歳)男性 ポテトの違いがわかる男

HP  =90

MP  =10

力  =30

耐久力=30

知性 =30

器用さ=50

素早さ=30

運  =30


「また、ポテト〜!ちょっとポテトにこだわっただけなのに〜違いはわからないよ!僕」

「ポテトはどうでもいいとして、ザ・平均って感じかな。」

確かに僕は強い部類でも無いし、知性もそんなんでも無いし突出してるのが何もないし…泣いていいですか?


「そんな平均君はこれからダンジョンでレベルアップをしてきてもらいます。」

「だれが平均君やねん!定着させようとすな!めっちゃ気にしてるんだぞ。」


「レベルアップは便宜上つけるだけで実際にはレベルないからね。上がる数値はLV×0.1かな。LV100で数値が+10になるね。さっきの数値と重ねると。」


神崎ゆずる(18歳)男性 ポテトの違いがわかる男

HP  =90(+10)

MP  =10(+10)

力  =30(+10)

耐久力=30(+10)

知性 =30(+10)

器用さ=50(+10)

素早さ=30(+10)

運  =30(+10)


「ってなるわけ。わかりやすいでしょ。」

「確かに。あれ、でもこれってLVが1000まであがったら(+100)になるって事?最強になれるじゃん!」


「人にはそれぞれ成長限界っていうのがあるから、無限にレベルがあがるわけじゃないね。ゆずるの成長限界レベルは200だ。だからLV200×0.1で+20が最大値。という事になる。その数値がこれだ」


神崎ゆずる(18歳)男性 ポテトの違いがわかる男

HP  =90(+20)

MP  =10(+20)

力  =30(+20)

耐久力=30(+20)

知性 =30(+20)

器用さ=50(+20)

素早さ=30(+20)

運  =30(+20)


「HPは低いけど、成長するにつれて上がっていく項目もあるから、まあこんなもんじゃないか。」

「・・・・・・・」


「どした?ゆずる。やる気になっただろう。」

「やっぱダンジョンやめる。もう限界みえちゃってるんで希望のかけらもないです。」


「そんな事言うなよ平均君」

「平均君言うなよ。ポテトって言えよ」


「そんなこと言うなよポテト」

「だれがポテトだ!揚げるぞお前」


「情緒不安定かよ、お前。わかったわかった。お前の好きなゲーム要素を追加してやるから。」

「何?ポテトはいらんよ」


「ダンジョンで魔物を倒すと魔石が手に入る。それを換金できる様にしてやろう。」

「エーーお金か。魔石にはテンション上がるけど、レイ君から毎月結構いいお給料もらってるからな〜そんなに今は必要ないかな〜」


「えっゆずるがダンジョン行ってる時無給だよ。」

「なんでだよ!生活できなじゃないか!」


「だって修行中は事務所開けれないから。」

「仕事の合間にいくんじゃないの?」


「いや、レベルアップが終わるまで何ヶ月でも何年でもお店を開けずに待つつもりだから。」

「そこまでしてやらないといけない?嫌がらせ?」


「だからゆずるが倒した魔物の魔石を僕が日本円に換金してあげるから。どう?やる気でた?」


僕は抗議のため、ひとり静かに覇王の舞をレイ君の目の前で踊った。

5分ぐらい見続けた忍耐力の低いレイ君は怒り出した。

こうして半ば強制的に僕はダンジョンへと繰り出す事になったのだ。


ちなみに、しなびたポテトはスタッフ(僕)がおいしくいただきました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る