まっ黒なばしょ

7色

まっ黒な場所

えっちゃんがたっくんを探しています。

「ねぇねぇ、たっくん。」

えっちゃんが声をかけると、

『僕はたっくんじゃないよ。』と、言われてしまいました。


つぎの日、えっちゃんはのんちゃんに会いにいきました。

「のんちゃん、おまたせー。」

えっちゃんが言うと、、、

『あたし、のんちゃんじゃないよ?』と、言いかえされてしまいます。


「また、間違えちゃった、、」

そこでえっちゃんは考えました、どうしたらお友だちのことまちがえないかなぁ~、と。


つぎの日、えっちゃんはピンク色の服をきて外にでていきました。


『えっちゃん、えっちゃん、どうしてピンク色の服なんかきているの?』

たっくんがえっちゃんを見つけて不思議そうに聞いてきます。

えっちゃんはたっくんに

「みんな同じだとだれがだれだかわからないでしょ?だから、あたしは大好きなピンク色のワンピースを着ることにしたの。」と、答えました。

すると、たっくんは

「そうかー、、僕も青いズボンがはいてみたかったんだよなー。」と、こう言います。

そこで、えっちゃんが

「じゃあ、はいちゃおうよ。」と、すすめると、たっくんは走って家にかえっていきました。


つぎの日、ピンク色のワンピースのえっちゃんと、青いズボンのたっくんが仲良く遊んでいると、のんちゃんがやってきて言いました。

「二人とも、なんで黒いお洋服をきてないの?」

すると二人はこう言います。

「だって、まっ黒だったら、だれがだれだかわからないもん。だから大好きな色の服をきてるんだもん。『ねー。』」

『見てよ、僕の青いズボン、カッコいいでしょ♪』

のんちゃんは言いました、、、「でも、ほかのみんなはまっ黒じゃない?」


そう言われて、えっちゃんはのんちゃんに聞いてみたくなりました。

「のんちゃんは黒が好きなの?」

のんちゃんは首を横にふってこたえます。

『のんちゃんはね、黄色が好き。おうちにね、その色のぼうしがあるの。でもね、みんな黒いから、はずかしくてかぶれないの。』


それを聞いてたっくんは、

「じゃあ、それかぶろうよ。だいじょうぶ!ぜったいはずかしくないから。僕たち二人を見てよ。」

そう言って、まぶしいくらいニコニコ笑いました。


つぎの日、ピンク色の服をきたえっちゃん、青いズボンをはいたたっくん、黄色いぼうしをかぶったのんちゃんが一緒に遊んでいるのを見て

「僕もこんなのもってるよー。」と、だいちゃんが白いタイツを、、


またつぎの日には、「こんなのどうかな?」とひーくんが赤のシャツを、、


つぎのつぎの日には、「じゃあ、えーっとオレはこれでいいや。」たけちゃんがオレンジ色のてぶくろを、、


そして、なん日もたってきづくと、、、

そこは前とちがって、いろんな色のあるあかるいあかるいばしょになっていました。


そんな中で、のんちゃんはまっ黒な子が一人いるのにきづきました。

「あなたはなんで、みんなみたいにならないの?はずかしくないの?」

のんちゃんが聞くとまっ黒なその子は言います。


「わたしは、黒が好きだから。」



おしまい

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