国の紹介

◆ エグドアルム王国 ◆


魔法大国と呼ばれる、北の果ての国。津軽半島みたいな半島がある。

貴族主義の貴族もいるが、最近はマシになってる。

女性は肩を出さないというのが通例。

魔導師の優遇政策がとられており、宮廷魔導師になれば軍にも威張れる。

宮廷魔導師の組織の下に、魔法養成施設、魔法研究所、アイテム作製施設がある。


幕僚本部が騎士団・軍の全てを統括している。

第一騎士団は式典で行進したり、要人警護をしたりする。顔がいい人が多い。魔法使いはいない。

第二騎士団は魔物討伐専門で、特別な訓練施設がある。魔法使いも在籍。


海軍は弱い。

沖の海底に四海龍王が住む竜宮城があり、その為に通常大型の魔物(シーサーペントや海龍)は現れない。

基本的に地震がないので、レンガの建物も多い。


バックス辺境伯領とアーレンス男爵領は国の東側、イリヤの村は南西にある。首都は中央より北西寄り。魔物が強いのは東側。


素材を買って魔法回復アイテムを売っている。

魔法指導とかもたまにする。宮廷魔導師が近隣国家に、国賓として招かれているよ。

海産物が豊富に採れる。砂糖が高く塩が安い。

収穫量が多い作物は、大麦と小麦、リンゴと洋ナシ、ベリー類。ジャガイモやブドウも多い。輸入に頼る部分も多い。

ちなみにリンゴは小振りなので、チェンカスラーなどで収穫できる大きなリンゴは、こっちでは高級品だよ!



◆ チェンカスラー王国 ◆


イリヤが現在住んでいる国。

魔法関係は遅れている。

北にある防衛都市は、主にニジェストニアの奴隷狩りを警戒している。

南に下るとトレントの森があり、薬草も豊富に採れることから魔法使いに人気の町、テナータイト。さらに南にレナント。防衛都市からレナントを、北から南へ抜ける交易路がつないでいる。

レナントとフェン公国の間の国境付近には、砦が築かれている。

王都はレナントよりも西で少し北。


国の北側と南側に、中央山脈を馬車で越えられるような広い道がある。もちろん国境付近などは監視されている。


野菜や果物の生産量が多く、輸出の主力になっている。

山の方では栗や桃、平地ではブドウ、ナシ、葉野菜やネギ、イチゴ、豆類、とにかくいろいろ生産している。

こちらは砂糖が安めになっている。


森では豊富に薬草が採れ、中級以下のポーションや魔法薬を作るのに適している。上級以上のポーションの素材は、都市国家バレンからの輸入が多い。チェンカスラーでも採れなくはない。


レナントは二部終了後から徐々に発展している。

トランチネルの脅威がなくなったので。もしフェン公国が陥落したら、次はチェンカスラー王国、手始めにレナントだったからね。



◆ フェン公国 ◆


チェンカスラーの南に位置する、小国。軍事国家トランチネルから独立した。

女性の大公が治める。

魔法防衛隊、皇国守備隊が国を守っている。皇国守備隊は赤い軍服に黒いズボンで、ズボンのラインは白い。守備隊長は金のライン。

騎士も簡単な魔法を使えるようにと、騎士団には顧問魔導師がついている。


中央山脈に龍穴と呼ばれる、大地の気のたまり場がある。山の中の休憩地の様な、周りを山肌に囲まれた場所だよ。

龍穴のお陰で、ガオケレナを多く生産できる。


魔法使いの育成にも熱心で、魔導書店には自国の魔導師の著書を多く並べ、優遇している。なので当初、セビリノ君の魔導書はどこにも置いていなかった。二回目の魔法会議以降、仕入れるようになった。

ブドウやワインもたくさん生産している。品種改良した甘い薄皮スイカは、この国でしか食べられないお味です。


ドラゴンの棲み処の近くにグリナンスンの町がある。

ドラゴンの棲み処は、チェンカスラーとの国境付近の山の岩場にある。見張りがドラゴンが山から下りるのを警戒している。人の出入りは比較的自由だけど、もちろん自己責任。


第二部でトランチネルから難民がやって来て、定住してその後仕事に就いていたりする。農業や薬草生産の人手不足が解消されつつある。



◆ 軍事国家トランチネル ◆


元帥皇帝が支配する、恐怖政治の国。

軍事クーデターを生き延びた王族が、こっそりどこかで息をひそめている。

話の流れで南北に分かれてしまった(別にそんな予定なかった)。

第二部で破壊が大きかった北は、まだ再建途中で混乱している。


実は薬草類も豊富だが、あまり輸出されていない。これからです。

農業自術が遅れているので、耕地面積のわりに生産高は少ない。

お米が多いよ。



◆ 都市国家バレン ◆


チェンカスラーの西に位置する、都市の集合体の国。

エルフの森と呼ばれる、マナのあふれる森を有する。貴重な薬草が自生しているが、森の奥には獣人の村やエルフの里があり、人間は歓迎されないことも。

召喚されて逃げ出したドワーフの小さな集落もどこかにあるらしい。川沿いで数人で、鍛治や家庭菜園をして暮らしている。

猫人族、羊人族の村が出ている。


中央政府もあるが、都市の代表と常任委員が務めていて、話がまとまりにくい。

盗賊が暗躍してしまいがち。

ドルゴの町に近隣でも有名な、ラジスラフ魔法工房がある。



◆ ノルサーヌス帝国 ◆


バレンの南、フェン公国とトランチネルの西にある国。

広大な草原が広がり、平らな土地。近隣で一番、国土が広い。一部は海岸まで領土が伸びているよ。人口はその割ではない。

魔法アイテムの生産を増やし、販路の拡大をしている。

北東の町モルトバイシスにて、魔法会議を開く。

召喚術は遅れている。


イモ類の生産が盛んで、イチジクやキウイも生産量が多い。

サツマイモを目玉商品にしたいらしい。



◆ ワステント共和国 ◆


チェンカスラーの北に位置する。

統治は貴族による投票で決められた、元首が行う。

こちらもニジェストニアを警戒していて、チェンカスラーとは強固な同盟関係にある。

塩湖(書籍版では塩湖で統一)で採れる塩が重要な交易品。観光地にもなっています。国の南側に塩湖に近い町、コアレがある。


北にあるパストンの町で、毎月薬草市が開かれる。半年に一度、薬草市に合わせてレストランでサバトが開催される(139話、140話)。

ワステントではあまり薬草は採れないので、アイテム作製は盛んではない。



◆ ニジェストニア ◆


ワステント共和国の西、チェンカスラーともわずかに国境がぶつかっている。

近辺で唯一、奴隷制度がある。

奴隷解放運動が盛んになりつつある。

ちなみに大きな理由は、戦争奴隷が足りなくなり自国民からの犯罪、借金奴隷が増えたから。身内や知り合いが奴隷に落ちる姿を見て、解放運動に賛成する人が増えたよ。奴隷解放運動は、国の東側で活発です。


イリヤはゾンビ事件でワステント共和国に近い、ナスムの町へ行っている。ここの領主は奴隷制度に反対しているけど、奴隷自体は国策なので勝手に禁止にはできない。

西側にはサバンナみたいな場所もある。

奴隷を使った農場も多く、広大な農地で穀物や果物を生産して輸出している。


ちなみに逃走奴隷は支援団体が支えてくれるので、わりと食べ物に困らない。

孤児の方に手が回らず、孤児院はほとんどが財政難。食事も教育の機会も少なく、犯罪に手を染めてしまう子が多い。



◆ ポートルド首長国 ◆


初出234話。ニジェストニアの北東にある。

荒地も多く、低い木や草がボチボチ生えてる。地方には小さな集落が点在し、レンガや、かやぶき屋根の木の家という、いかにも貧しそうな風景だ。獣人もわりといる。水牛も大事な労働力。


あまり強い国ではなく、ニジェストニアに頭が上がらない感じ。ニジェストニアの貴族が国内で犯罪を犯しても、裁くことができずに帰さなければならないこともしばしば。

地獄の公爵サロス様を召喚できたので、大事にしている。

首都付近だけはそれなりに発展している。


ニジェストニアから食料、特に穀物を多く輸入している。

水牛のチーズがあるよ。雨が少ないので、乾いた土地に強い作物が育つ。



◆ 海洋国家グルジス ◆


ノルサーヌス帝国の西。海に面している小国。

海洋資源が豊富で、海沿いは観光地になっている。

軍も魔法関係も弱い。人口が少ないから軍人が増やせない。せめて魔法関係を強化したいと、防衛都市の筆頭魔導師バラハの先生に頼み込んで、移住してもらっている。先生は海が好きで、たまに観光に来ていたのだ。


海産物が主な産業。美味しい海鮮を食べさせる宿が海岸線に並び、観光客もよく訪れる。野菜や穀物は輸入が多い。キャベツ、大根、メロンがたくさん作られている。

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