御飯「詩」
子供の頃の食卓は嫌いだった。
姉に公平さを求められ、兄に奪われ、妹を守る。
食べる事が苦痛で何度も食事前に家出をした。
罰として食事が抜かれますようにって願いながら
野山を歩き、桑の実で口を紫にし
川で魚を取りナイフで切り裂いて木の枝に差して焼いて食べた。
大人の頃は食卓は大好きだ。
自分で材料を買って、愛する人の為に美味しく食べて欲しいと少しだけ考えながら好きなだけ作って食べる。
笑顔で食事が出来る喜びを20年以上知らなかった。
うっとうしくても「今日の味はどう?」「おいしい?」なんて聞いてしまう。
いつも材料を多く買って余しちゃうけど、過去の自分に買ってるつもりなのかもね。
なんて思いながら今日の献立を考えたりしてる。
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