第弐拾捌話

仕事のお昼休み、コンビニの駐車場で休んでいると、左隣に女性の乗った車が停まった。

何気なく目を向けると、助手席には男性が乗っていた。

運転手の女性は、車を降りると鍵をかけた。

自分は、車に人が残っている時はエンジンをかけっぱなしにしているので、随分と用心深い人なんだなと思った。

どんな車に乗っているのかと改めて見ると、助手席に乗っている男性がじっとこちらを見ている。

気持ち悪いな……。

そう思い、視線をスマホに向けると、女性が買い物から帰ってきた。

彼女は、車に乗ると助手席に買い物袋を置いた。

まるで、そこには誰も乗っていないかのように……。

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