セカンドプラスーーー腐敗した世界の浄化

@pesaito

第1話 始まりの時

「はぁ」

俺、金木沢直己は途方に暮れていた。

腐った世の中、腐敗した上流階級。

どいつもこいつもクソ野郎共さ。

寝てるだけで2000万?俺でも出来るさ。

そんな俺はしがない高校生。

「だりーなあ、今日も学校かよ」

と言っても授業は全てリモートワークだ。

家でパソコンからやれる。大した労力はない。

「でもねー人間簡単なことほど難しいんすよ」

全く持ってそう思う。

「こら!金木沢!何をブツブツ言ってるんだ!家にいても集中せんか!」

「くそ教師が・・・はいはーいわかりましたよ!!」

これが俺のリアル。クソッタレな学生生活だ。

・・・・・・・・・

一日が終わった。

なんの為になるかも分からないようなことを学び、人と人との距離すら遠くなる時代。

唯一の癒しは女友達と話すこと。だけど、最近彼氏が出来たらしい。

しかも40代のオッサン。パパ活女子かよ!!

「たく、何がオッサンに興味無いだ、、やってんだろ!!」

下の部屋に降りよう、なんだか疲れた。

下の部屋の居間には、母親の遺影が。

母親は幼い頃になくなった。

「お母さんがなくなって可哀想に」

「泣いていいんだよ」

同情なんていらない。欲しかったのは温もり、人の温かさだ。

「ま、こんな不器用な俺に出来るかよ」

ネットをみよう。テレビなんてもう3年はみてない。

カチッ 動画を見ようとすると広告が流れる

「ゼネラルマネージメント!我らが社長!金木沢勝蔵氏にご登場いただきましょう!」

「金木沢だ。諸君らの力が必要な時が来た!未来ある若者たちよ!今こそスターとなるがいい!」

父である金木沢勝蔵。トップマネジメント会社の社長でアイドルや若手俳優を育成している。

「家族をほったらかしてな」

はあ、たくなんで動画の前にこんな広告流すんだよ!

ピッ『 やってらんね!!』

「音声盗聴良好。金木沢直己の所在を確認!突入しますか?」

「待て、結果を焦るな。我々の大義に失敗は許されない」

「申し訳ありません、バルジス隊長」

「良いのだ。彼を目覚めさせ、我々クリュベルクに引き込まねばならない。我らが長のために」

「心得ております!」

「よろしい。では、為すべき事を為せ。今宵この時が始まりの時である!」

ビービービー

『緊急発進!カナスタス!ガジル少尉とヤラモ中尉は直ぐに金木沢邸を襲撃!ただちに金木沢直己を拉致せよ!』

「「了解!!」」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る