4話 ド変態お姉ちゃんは妹のお友達と仲良くなれますか?(3)
「あ、私ちょっとトイレいってくるね~」
そう言い残して、天音ちゃんはそそくさとトイレへ向かった。
桃々菜ちゃんと2人になってしまった、、、
やばい、何か話さないと気まずい空気になっちゃう。
え、えーっと、、、
「ねーお姉さん?」
そんな思考を切り裂くように桃々菜ちゃんは話しかけてきた。
その顔には、ニヤリと不敵な笑みが浮かぶ。
でも、正直ありがたい、、、
「え、うん?どーしたの?」
「天音って少し無防備すぎません?」
「え!?う、うん。確かに無防備すぎかもね、、、」
「でもお姉さん、天音のいろんなエッチなところ眺めて鼻の下伸ばしてますよね?」
え、えっ!?
この短時間でばれてる!?
え、ってことは天音ちゃんにもばれてる!?
「ふふ、お姉さんの反応かわいい。大丈夫ですよ、天音にはばれてませんし、言いませんから!」
「え、いやいやだから元々そんな風に見てないよ~、、、」
「もー、そんなに隠さなくてもわかってるんですからね!」
どうやらもう無駄なようだ。
なんか年下におもちゃにされちゃってる、、、
「ねえ、お姉さんのこと美羽さんって呼んでもいいですか??」
え!?
耳元でささやかれたその言葉に私は動揺してしまった。
桃々菜ちゃんは相変わらず、にやにやとこちらを見ている。
答えを返そうとしたが、その時
「ただいま~、って!お姉ちゃん!桃々菜ちゃん!なに内緒の話してるのー!!」
天音ちゃんがかわいく、そう言いながら帰ってきた。
「えー!二人だけの秘密~!」
そう言って桃々菜ちゃんは私にウィンクをくれた。
正直かわいかった、天音ちゃんほどではないが。
「えーずるいー!」
「だーめ!」
その場はなんとも微笑ましい光景だった。
しかし、私の心中は気が気ではなかった。
と、とりあえず顔に出さないように気を付けよう、、、
結局、桃々菜ちゃんはほどなくして帰った。
勝手に交換されたLINEでは桃々菜ちゃんから早速
『よろしくお願いしますね、美羽さん!』
と、メッセージが送られてきた。
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