第17話
なんだかんだでさらに一ヶ月が経過した。
まぁ毎月生活費や税金、それに加えて教会への寄付金、ギルド職員の組合費を差し引かれているものの、なんとか生きている。
それに少しだけどお金を貯めることができた。
さてと、俺の理想の異世界生活にはとにかく金が要る。
思春期男子ならだれもが憧れる、最強、ハーレム、不労所得の三拍子の方法を俺は宿屋でベットで横になりながら考えた。
「…………もっと金が要るな。真面目に働かないと」
真面目な両親が口酸っぱく言っていた言葉を俺は痛感する。
※ ※ ※
俺は仕事帰りの夕方、同僚から俺がいる街の地図を受けとる。
それを広げながら、酒場で一杯ジュースをやる。
大体の地図記号の意味は教えてもらった。
俺はうんうんとうなる。
「……何よ、珍しいわね、あんたがそんなに悩むなんて」
シエスタが悩む俺の近くによって一緒に地図を眺める。
「あぁシエスタか、相談に乗ってくれないか?」
「別にいいけど、今度はあんたがおごりなさいよ」
「もちろん」
俺はそういって注文する。
彼女はちょっと高めのエールを飲みながら話す。
「素材は基本的にあんたのいるギルドで管理されているわ」
「うん」
「それに新素材を仮に発見したとしてもそれらは研究施設に寄贈されることになっているの」
「じゃあ、買い取り店は何を買い取るんだ?」
「まぁ武器や防具、それに雑貨や宝石類などを換金しているわね」
「素材を現地で加工した場合はどうなるんだ?」
「あぁそれは別に個人で消費する分には黙認されているわ」
「意外としっかりしているんだなぁ」
「……そうなのよ、まぁ私は弓が得意だからそれなりに食っていけるけどね」
「そうかぁ……」
「そうしょげないでよ、冒険者にも美味しいおもいができるような制度ももちろんあるわ」
「俺にでもできそうか?」
「まぁ頑張れば」
俺は詳しく彼女から聴くことにした。
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