第7話 

 アイシャさんと呼ばれる受付女性に礼を言って役所から出る。


 俺はギルドへ、道にある看板をたよりに向かう。


 ギルドは酒場の役割も果たしているので、ビールジョッキのマークのある看板が目印で建物はすぐに見つかった。

 

 受付嬢の美人に俺は書類を渡すと面接もなしで一発OKだった。


 あっさりと俺は仕事にありつけた。


 書類を渡したその日のうちに俺は働く。


 かなり忙しかったが、同僚はみんな学のある見目麗しい女性ばかりだった。


 休憩時間に即採用の理由を尋ねると、もともと人手が足りなくて男性職員がやめてしまったためだという。


 たとえ異世界人だろうと男手はありがたいそうだ。


 まぁ、書類の整理と簡単な書類の作成、素材の整理、運搬、経費の計算は結構楽しかった。


 ひっきりなしに物理的に高いところにある書類や重い羊皮紙を運んだり、素材の管理を行う。


 書類を要領よく書いたり不正書類を見抜くのが上手いので初日から褒められた。


 もちろん、最初の数時間はおぼつかなくてミスをしたが、同僚が優しく指導してくれた。


 一日ぶっとうしで働いて数日分の生活費を稼ぐ。


 俺は宿屋へ向かう。


 「ずいぶんと疲れた顔をしているねぇ」


 俺は力なく頷く。


 「よっしゃ、今日は疲れた冒険者もいっぱいいるから、奮発して薬草粥と肉を焼こうかね」


 俺はがつがつとそれを食べた。


 俺は肉の油がじっくり溶け込んだ、いつものビーフシチューを追加注文してそれをたくさん食べて就寝した。


 


 

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