第30話 寵姫・・妃の毒杯

「王といえど、外交には気をつかう それはこの国の大豪族たちにも」

「わが家門は名家で力ある豪族の一つ・・ダデアット」

冷たい笑顔で寵姫は笑うのだった。


「例え、我が愛しい王が私に僅かばかりの情けしか下さらぬとも・・」

微かに瞳には怒りと悔し涙が浮かんでいる。


「綺麗な綺麗な・・国を亡ぼすと予言された不吉の美貌の主

さて、どうしてくれようか?」


豪奢な部屋、金飾りのソフアに座り 金の精密な彫りのあるゴブレットに水を灌ぐ

そうして、何やら薬をゴブレットに落とし込む。


「飲むがいい 預言の傾国の美人と謳われた子よ くくっ」寵姫


「あ・・」「入れた薬は毒やもしれぬぞ・・ふふっ」


「お前たち この奴隷に飲ませるのじゃ!」


寵姫の命令で ナジュサアナは抑え込まれ

無理やりゴブレットの薬入りの水を飲まされる。





21.11.12~11.13


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