第27話 寵姫の指先が唇に触れて・・2

ぼんやり考えていると…階段で女の人にぶつかった


「すいません!」ナジュ 「無礼者!」護衛に傍付き者がナジュに詰め寄った


「そなた…」 

あでやかで 高価な絹の衣をまとった貴婦人がナジュに言う


「貴方様は…」


「ゲッ まずい!」心の中で叫ぶ


「城の妃様の一人じやないか!ど…どうしょうか」ナジュはあせる


「ふふ、そのように…怯えるでない…可愛いのう…」


金色の髪を結い上げて 緑の瞳がナジュをとらえる

妖艶な笑みを浮かべる


「そなた達…少し下がっておれ、この予言の美しき者に話がある」妃が言う


「はっ!」


「さて、そなたは…許可を得ずに神殿に参ったな…」「あ、あの」


「まあ、よい…

その可愛らしい姿に免じて見逃すか…」


「あ、有難うございます」ナジュ


「ふ、高くつくかも知れぬぞ…」妃


「この唇…」

そう言って…唇を指先でなぞる…妃


「ほんに綺麗で愛らしい…」うっとりとした表情で妃、寵妃


「あ…あの妃様!」 とあせるナジュ


「美しい子じゃな・・」妃

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