第8話赤城南面千本桜

⑧  赤城南面千本桜


   平成十五年四月二十二日


今日は前から気になっていた赤城山の麓にある「赤城南面千本桜」を


見に行くことにした。


私が見ている関東道路地図にピンク色でその名が書いてあるからである。


千本桜とあるからには赤城山の斜面に相当数の桜の木がある筈である。


吉野山のように上から桜を眺めるのか、道の両側に桜並木があるのか。


見てみたい。


描いてみたい。


関越を走るより407号で熊谷へ出て赤城山を目指す方がトイレ休憩が


しやすいし、思わぬ景色に出会う確率も多い。


地図によると赤城南面千本桜は赤城の麓を大間々から横に突っ切る353号線上に


あるようなのでその道を走る。


目的の千本桜には着いたが駐車場が見当たらない。


道の両脇に数台の車が止めてあり。それぞれが桜を鑑賞しているようなので


それにならって車を止める。


交通量の少ない所なので許されるのだろう。


山道の斜面の両側に桜の木があり、下を見ても上を見ても桜があり


満開に咲いている。


愛犬を妹に任せてスケッチする場所を探すが目で見てはきれいなのだが


スケッチしたいポイントが見つからない。


真っすぐな道の両側にピンクの花では絵にならない。


古木ではないので桜の幹に味がある訳でもないし道がまっすぐなので


色気も出ない。


でも、一枚は描いて行こうと思い、あちこち歩いて道から少しそれた所に


描きたい場所を見つけて一枚スケッチする。


でも、千本桜の名のように桜の木が沢山あり、この先にも桜の樹が


続いているのだというのを感じさせる絵には出来なかった。


道路端の駐車なので長居するのも悪いと思い小一時間で千本桜を後にする。




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