第2話武蔵国分寺尼寺跡の桜

  ② 武蔵国分寺尼寺跡の桜


  平成九年三月二十七日


  平成八年に心にいろいろな物を失って心に痛手を負ってしまった私は


  何もやる気の起きないダラダラとした生活を立て直すため


  スケッチブックを持って毎日でも出かけようと決めた。


  まず、第一歩目は前から歩いて見たかったお鷹の道へ行く事にした。


  JR国分寺駅を降りると直ぐに殿ヶ谷戸庭園があるので入ってみることにした。


  谷戸というだけあってアップダウンの散策路にいろいろな植物が植えられていて


  勉強になる。


  馬酔木の花をスケッチする。あせびと読むのを始めて知った。


  さて公園を出るとお鷹の道へは小さな案内板があるので


  迷うことなく連れて行ってくれる。


  思ったよりも細い川(これを川というのだろうか)に沿って遊歩道がある。


  この道をお鷹の道というらしい。


  そのまま散策をしていると武蔵国分寺後に行きつく。


  ここまで描きたい景色はなかった。


  武蔵国分寺尼寺跡に足を延ばしてみる。


  今となっては柱の跡とかの遺構しかなく公園となっている。


  桜は咲いていたので一枚スケッチするが、何となく心が弾まない。


  何故だろうと考えて見ると主役の樹がないからだという考えに行きつく。


  ここに咲く桜もうちの近所に咲く桜も同じだからであろうか。





  




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