桜とスケッチと旅と その二
田ノ倉 詩織
第1話 国定忠治の桜
① 国定忠治の桜
平成二年四月二十一日
長野県の鳩の湯温泉に向かう。
草津街道を高崎方面から走って来て倉渕温泉の方へ向かった。
この湯は軽井沢から帰る時に渋滞を避ける為に二度上峠を通ってくる時に
寄ることが多かったので逆コースを走ることは皆無であった。
が、道は良く知っている。
倉渕温泉を過ぎると大戸関所跡を通る。
このあたり別荘地の売り出しをしているらしく幟が立っている。
桜の樹が目に付いたので車を止める。
国定忠治が処刑された所らしく、その碑の側に一本の桜の樹がある。
エドヒガンで樹齢百年~二百年とある。
高さが十八メートルあるので結構な大きさである。
別荘地の管理人が客かと思ったらしく寄って来たので話に付き合うが
目は桜に行っている。
一枚スケッチしておく。
丁度桜の咲く季節に通ったので車を止めたがたぶん他の季節に通ったら
車を降りる事はなかっただろう。
図体ばかり大きい愛犬が一緒だが頼りにならない。
処刑場跡というだけでちょっと怖い。
特に私みたいな特異体質だと・・・
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