命の灯
くうき
命の灯
現在点を見た
〇と×の選択肢
2つに絞られて
正解を見つけられなくなった
壁が立ちはだかった
感情が揺らいだ
陰りが見えた
暴れて
惨めに思って
逃げ出した
命を削った
正しさを解いた
でもそれはただの偽善だった
答えを知らない
意味のない
時間も分からない
ただ灯が燃えていく
刻々と消費して尽きていく
明日が見えなくて
現在が潰れる
叩いても
壊しても
嫌気がさすことしかない
現実を知らない
理想主義者の戯言が
気づけば大言壮語になって
生き死にの判断もつかなくなったいた
大人になって
生き恥をかいて
人生が狂って
酒と女と博打に溺れて
灯を吹き消す
誰も願わない部屋で
独り孤独
あの日の僕には何故
答えが出せなかったか
分かった気がするよ
だから今欲しくなった
命を
時間を
夢を
欲望を
家族を
血を
金を
人生のやり直しを
全部焦がした
溶かしてつなげた
あの朝が全てを狂わせて
消してしまった
灯が灯る
まだ生きたいと願う言葉の裏を
死にたいと叫ぶ心の表を
朝も
昼も
夜も
何度も書き綴った命の声
本能に従ったあの手のひらは
気づけば
廃れていた
命の灯 くうき @koooodai
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