SCP-017-JP-orig 「花が抱えた子供」
アイテム番号:SCP-017-JP-orig
オブジェクトクラス:Keter
特別収容プロトコル:確認された全てのSCP-017-JP-orig(以下SCP-017)の生息している地域は財団の所有下に置いてください。生息域と周辺100m全域に監視カメラを設置し、SCP-017-Aが発生した場合は速やかに機動部隊を現場へ送ってください。
また、SCP-017を担当する職員に家庭や子供を持っている人物は選ばないようにしてください。
説明:SCP-017は■■■県の森林で発見され、現在アフリカやスリランカなどのジャングルの一部やアマゾンでも発見され監視下に置かれています。
SCP-017は120㎝程の高さの、
周囲1000㎞に住む推定15以下の人間の子供(以下SCP-017-B)の死亡時につぼみが膨らみ、おしべとめしべの部分に同じ外見で五体満足のSCP-017-Aが出現します。
〇SCP-017-A
SCP-017-Bが自殺の場合、SCP-017-Aがつぼみの内部に出現した瞬間落ちてつぼみに吸収され、そこから新しく根が張り約半年以内にSCP-017が生えます。
SCP-017-Bが自殺以外の場合、SCP-017-Bの意思、葉や根全体の60%の損傷、つぼみへの強い衝撃によって開いてSCP-017-Aが出現し、5分~1時間で意識が消滅して頭部からSCP-017-1が生えてきます。
・SCP-017-Aの肉体は頭部の種以外は樹木でできていますが、衝撃に強く筋力が平均男性の13倍まで増加されており、またSCP-017-Bの死ぬ数分前の記憶を保持しています。
・基本的には死ぬ直後の記憶や想い通りに動くため、人間に対し敵対的で人のいる場所へ行こうと行動し始めるかその場で立ち尽くしてSCP-017に変化します。
記録017-抜粋:
〇SCP-017-A-2(10歳の少年。児童虐待による餓死)
SCP-017-A-2は、出現しても移動せず立ち尽くし、担当博士によって対話が試みられ事情を聴く事ができました。
―――――――――
SCP-017-A-2:SCP-017、だっけ。あれは、僕達の希望を叶えてくれたんだよ。
■■博士:希望、ですか?
SCP-017-A-2:うん。僕ね、死ぬ数分前までの記憶だけ覚えてるの。寒くて苦しくて…何もできなかった。そんな僕に復讐の機会をくれたんだ。
■■博士:そう、ですか。では、どうして立ち尽くしていたんですか?
SCP-017-A-2:この中では、空腹も息苦しさも不安も悪夢も、何一つなかったの。こんな幸せ初めてだったから、もう何もしないで眠りたいの。
――それから2分後、SCP-017-Aは意識を喪失しSCP-017の芽が生えました。
〇SCP-017-A-4(13歳の少年。交通事故による事故死)
SCP-017-A-4は、出現して7分間近くの人が住む場所へ向かっていたが、機動部隊によって敵対してる事が判明し焼却処分されましたが、一般市民への被害が発生し周囲の人間への記憶処理を実施しました。
〇SCP-017-A-7(8歳の少女。階段からの転落死)
SCP-017-A-7は、SCP-017-A-2同様敵対しておらず対話を試みる事ができました。
―――――
SCP-017-A-7:えっと…他にききたい事あるの??
■■博士:はい。時々、君みたいに中に生物が現れるんだけど、すぐに花が落ちて吸収されちゃうときがあるんだよね。なんでかわかる?
SCP-017-A-7:さぁ…でも、未練がなかったんじゃない?
■■博士:未練?君は、どうだったの?
SCP-017-A-7:えっと…私、気づいたらいて…すごく安心できたけど、お母さん達にも、友達にも会いたかったから…出たいって思ってでたの。だから、落ちる子はでたくなかったんじゃないかなあ。
SCP-017-A-7:…成程。そうですか…すみません。恐らく、ご家族の方は呼べなくて…。
SCP-017-A-7:ううん。それがお姉さんたちの仕事なんでしょ。大丈夫だよ、待つのは慣れてるから。
――――
それから約2分後に意識が消失。しかし、焼却処分する前に根が張り茎が生えSCP-017が発生した。急成長の原因を次の質問へ加え解明すること。
また、SCP-017が他の場所にも生息している可能性があるため捜索も並行すること。
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