サトリとロウア

Cornus

第1話

「今日どこ行くー?」

「君の好きなところで良いよ」

「えーどうしようかなー」


 こんなカップルの会話でも僕にはこう聞こえる


「今日どこ行くー?(かえりてー)」

「きみのすきなところでいいよ。(いえにでもつれ込むか)」

「えーどうしようかなー(はやくきめろよめめしいな)」


 世の中本音でイチャイチャしてるカップルは稀だ。そういうのは逆に恥ずかしくて死にそうになる。


「どうした?なんかムカつくことでもあった?怖い顔してるぞ。」

「あ、いや、特にはないよ。今日のテスト返しの時先生がカンニング疑ってきてダルいってだけ。」

「ははっ、いやお前カンニングしてるだろ。」

「いや、したくないんだけどしょうがなくてさ。」

「結局してんじゃん、うらやましー。」


 悠太は数少ない友達だ。彼は思ったとことを口に出すタイプというか嘘がつかない人間だから、心の声になる前に言ってくれる。変に声がダブったりしないから話しやすい。

 ぼくの家系のことを話してある数少ない人だ。


「あ、あれ我らのアイドルユナちゃんじゃね?」

「あー、お前狙ってんだっけ」

「あれは全人類がねらうだろ」

「あいつずっと声してて怖いんだよね、苦手。」

「気遣いができるんだよ、ユナちゃんは。んじゃ行ってきまーす!声聞いててね。」


あいつのああゆう馬鹿なとこも好きだ。

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