第2話 冒険者登録

地球の自室に戻ってきてしまった僕は、異世界に戻る方法を探す。

方法はすぐに見つかった。


管理画面は地球でも表示させる事が出来た。

ログアウト表示の代わりにログインが表示されていたので触ると異世界に行く事が出来た。


良かった。こんなに面白そうな世界にもう行けないなんて悲しすぎる。


あの自称神の少年は、帰る方法はないって言ってたのに、僕達を驚かせたかっただけか。いつでも帰れるじゃん。


僕は街を目指す


遠くの方にそれらしいのが見えるから多分そうだと思う


向かっている途中、魔物と遭遇した。


スライムだ。多分


スライムなら魔法使わなくても倒せるかな?

僕は近くに落ちていた木の棒を拾って戦うことにする


考えが甘かった。

筋力がゴミな僕が叩いた所でスライムはピンピンしていた。しかもスライムの攻撃は結構痛かった。

体当たり1回食らってHPが1減った。10回食らったら死ぬのか……。それともゲームみたいに教会に復活するのかな?

流石に試すことは出来ないな


ウォーターボールを当てると、スライムは吹き飛ぶ。

近くに行くと動かなくなっていた。


「よし、倒せたな」

でも魔法でしか倒せないのは困るな。MPが尽きたら詰む

MPは時間経過で回復するのかな?


倒したスライムは少しして消えた。

確認するとアイテム欄にスライムゼリーというアイテムが増えていた。

取り出すと何故か瓶に入った状態で出てきた。

ドロップ品ってことかな


しばらく歩いて街にたどり着いた。

それまでにスライムをもう2匹倒したけど、レベルは上がらなかった


普通ならまずは宿屋を探すんだろうけど、眠たくなったら自室に帰ればいいから要らないかな。

……地球に帰ってる間ってこの体はどうなってるのかな?

転移してるんだよね?魂だけ移動してるなんてことはないよね?


僕は人目のつかない路地裏に入り、ログアウトして地球に戻る。

そして部屋にカメラを設置する。

その時にVR機が部屋にあるのを発見する。

そうか、倉庫はこの部屋なんだな。


地球のものは意識してもストレージに入らないので、持っていくことは出来ないようだ。


僕は異世界に戻って、スライムゼリーを倉庫に送る。そしてしばらくしてからまた地球に戻る。


設置したカメラの映像を確認すると、僕が異世界に行ったタイミングで映像からも僕が消えていた。

そしてしばらくして急に現れる。


ちゃんと体ごと転移しているようだ。良かった


スライムゼリーを送ったはずだけど、部屋には見当たらなかった。向こうのものはこっちに送れないのかも知れない。もしかしたらこっちの世界にあるものは送れるかも知れないけど……

スライムゼリーがどこに消えたのか気になる…


僕は異世界に戻る。

宿屋を探す必要が無いことが分かったので、行くところは冒険者ギルドだ。


レベルも上げたいし、情報も手に入るだろうからね


僕は歩いている人にギルドの場所を聞いて向かう


ギルドの中に入る。酒場が併設されているようで昼過ぎだけど、中は少しガヤガヤしている。


まずは登録だと思うから僕は受付に行く


「冒険者ギルドへようこそ!」

受付嬢に挨拶される


「冒険者になりたいんですが、どうしたらいいですか?」


「こちらの用紙に記入頂いて、入会金として銅貨5枚払っていただければ誰でもなれますよ」


「お願いします」

僕は紙に必要事項を書いて銅貨を5枚払う


「ありがとうございます。説明は必要ですか?」


「お願いします」


「それでは説明させていただきます。冒険者はSランクが一番上でそこからAからGランクまであります。初めはGランクからになります。依頼は1つ上のランクの依頼まで受けることが出来ますが、安全の為にGランク冒険者はGランクの依頼しか受けることが出来ません。そのかわり、どの依頼でも10件達成すればFランクに昇格出来ます。ここまではよろしいですか?」


「はい、大丈夫です」


「依頼はあちらのボードに貼ってあるものと、個人を指定した指名依頼があります。依頼の中には失敗した時に違約金が掛かるものがありますので、受注するときは気をつけて下さい。依頼を受ける場合はボードから依頼書を剥がして受付まで持ってきて下さい。ただし常時依頼は剥がす必要も受付に報告する必要もありません。達成したら報告に来てください」


「はい」


「魔物討伐依頼の場合は、この後渡すギルドカードに討伐記録が記録されますのでそちらが証明になります。討伐日も記録されますので不正は出来ないようになっています。」


「わかりました」


「Eランクからの昇格には試験があります。試験を受ける為の条件はあちらに記載してありますのでご確認下さい。」


「はい」


「最後に冒険者規約はあちらに記載されていますので必ず読んでください。他に聞きたいことはありますか?」


「依頼にはない素材などの買取はしてもらえますか?」


「可能です。あちらの買取カウンターに持ち込んで下さい。依頼で素材を手に入れてきた場合も、受付に来る前に買取カウンターにお願いします」


「わかりました。また分からないことがあれば教えて下さい」


「かしこまりました。それではギルドカードが出来るまであちらの椅子に座ってお待ち下さい」


受付嬢は用紙を持って奥に歩いて行った


僕が言われた通りの椅子に座って出来るのを待っていると女性に声をかけられる


「これから冒険者になるの?」


「そうだよ。今カードが出来るのを待っている所だよ」


「じゃあ、Gランクだよね?私もGランクだから一緒に依頼を受けない?1人だと心配だからパーティ組んでくれる人を探してたの」

この世界の事もよく知らないし、僕は助かるけどいいのかな?


「遠くの村から出てきたから世情に疎いんだけど、それでもいいなら、僕もお願いしたいかな」


「じゃあ、決まりだね。知らないことはなんでも聞いてね。私が知ってるかはわからないけど。私ニーナ、あなたは?」


「クオンだよ。よろしくニーナさん」


「ニーナでいいよ。よろしく、クオンくん」


ニーナと明日の朝にギルドで待ち合わせして、依頼を受ける約束をして別れる


しばらくしてギルドカードが出来たので、僕は街から出てスライムを探して、4匹倒した所で暗くなってきたので地球に帰ることにした。

ちなみにMPは時間経過で回復するようだ


自室で休んでいたら母さんが慌てて部屋をノックしてきた。

何の用か聞いたら、なぜか用は無いようでホッとした様子で戻って行った。なんだったんだろう?


翌日、朝早く異世界に行く。

わかったことがある。服もそうだけど、身につけているものは異世界に持ち込めるようだ。カメラとかは無理だったけど、木刀は持ち込むことが出来た。

木の棒よりはマシだろう。見た目的にも……


ギルドで待っているとニーナがやってきた


「ごめん、待った?」


「さっき来たばっかりだから大丈夫だよ」


初めだし簡単なスライム討伐の依頼を受けた。

20匹倒せば達成だ。


僕達はスライムを倒すために街の外に向かう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る