第十八話☆ステータス



ブォン


効果音と共に、目の前に透明なステータスの書かれた板が現れる。


ステータスを確認するのは、今回で3度目だ。見るたびにステータスが変わっているため、少しワクワクしつつ、ゆっくり確認する。





名前:リリィ・ガーネット  (今泉 リリ)

レベル:3

種族:魔女

年齢:18

性別:女

魔力量:1850/1850

生命力:408/408

魔法:生活魔法

   5級魔法

   4級魔法

さんきゅう


祝福:精霊の祝福

称号:女神の加護・境界の外人

眷属:緑の妖精

   綿花×2




ん?なんかいつの間にかレベルが上がってる。


ちょっと待って!魔法のところの“さんきゅう”って何っ!?何で平仮名なの…?


3級魔法が使え…るの?使えないの?

まぁ…魔法だし。色々不思議な事があってもおかしくない…はず。多分。


とりあえず私は自分を納得させた。

もう分からない事は分からないのだ。


…レベルが上がったからかな、魔力量と生命力が少し上がってる。単純に嬉しいな。


あれ…?私の種族って魔女?!全然気づかなかった…。


見た目は人間なんだけどなぁ…。まぁ、大差ないからいいか。


でも欲を言えば、エルフが良かったな。耳が長くって、美人なお姉さん。そして、長命。


せっかくなら長生きしたいもんね。


まぁ、いいか。そういえば、どうしてレアは私が人間じゃないって気づいたんだろう…。

見た目じゃ分からないと思うんだけどな。


「レアはどうして私が人間じゃないって気づいたの?」


「あ!安心して!あなたの事を鑑定したわけじゃないわ!友達にそんな失礼な事しないわっ!」


レアは焦ったように首をブンブンと横に振る。


別にレアなら見られても大丈夫なのに。律儀な子だな。


「使う魔法で分かるのよね。

人間は種族的には全属性使えるのだけど、一人ひとりは2.3属性しか使えない人がほとんどなのよ。

それに比べてリリィは当たり前のようにほとんど全部の属性の魔法使ってるし、魔力量も明らかに多いんだもの。

人間じゃない、って考える方がしっくり来るわ。」


「なるほどねぇ…」


魔力量は平均がどのくらいか分からないけれど、私は多いんだな。


ちなみにレアは沢山フルーツとかを出したりしてるけど、全然疲れた様子がない。私より魔力量が多いのかな。


でも、他人のステータスを鑑定するのが失礼に当たるなら、相手の魔力量を訪ねるのがタブーになるのか少し不安だ。


聞くのはやめておこう。



とりあえず、話が一段落したところで、窓の外がすっかり暗くなっている事に気づいた。


「レア、フルーツ出してくれない?あの女の子、まだ起きそうにないし、夕飯はフルーツで済ましちゃおうかな。一階で一緒に食べようよ!」


「えぇ!いいわね!」


レアは私の提案に花が咲くように笑い、勢い良く頷いた。

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