すでに詰んでいるのにどうすれと?これ以上追い打ちをかけないでください

すみ 小桜

第1話

 私は気が付くとベッドの上ではなかった。

 ほへ? ここどこなの? 私部屋で寝ていたはずなのに外!? しかも地面が光っている。何これ?


 「ちょっと呆けてないで、魔法陣から出てくれない?」


 上半身を起こし驚いていると、ぐいっと手を引っ張られて顔を上げて見れば、5歳ぐらいの少女が私の腕を引っ張っていた。

 なんだろう、この子。見覚えあるわ。でも凄い恰好している。ドレス?


 「ほら早く」

 「あ、はい」


 言われるまま立ち上がり、光っていた地面から出る。

 って、地面が近く感じるんだけど……。

 辺りは木がたくさん。林? 見た事がない場所だわ。夢なのかな。


 「ねえ、あなたの氏名教えて」


 振り返ると彼女はにっこり微笑んでいた。


 「栗栖クリスリン

 「私の名前は、レイリー・イヤーレッド。そこに色々書いておいたから読んで」


 そこにあると指をさすので振り向いたら、便箋のようなものが石を重石にして地面に置いてある。


 「じゃーね。頑張って」

 「え……」


 彼女は、手を振りながら消えていった!?


 「え~!!!」


 これやっぱり夢だわ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る