第6話 好きな人と妹が会話してるって怖いよね


「私にどんな用があるのですか」

(もしかしてお兄ちゃんを奪うなみたいな話かな)


「そうですね。まずは敬語をやめてもらってよいですか。年上の方に敬語を使われるのはなんか変な感じがするので。」


「わかった。じゃあ奏ちゃんって呼んでいい?」


「それでお願いします。私は栞さんって呼んでもいいですか」


「いいよ。じゃあ奏ちゃん。私にどんな用があるの」

(しっかりしてる)


「栞さんってお兄ちゃんのこと好きですよね」


「へ!い、いや、ち、違うよ」

(なんで、バレてるの)


「そうですか」


「仮に、す、好きだとして、なんでその話を私にしたの」


「お兄ちゃんの好みとかその他いろいろ教えてあげようと思ったんですけど、違うなら帰ります。時間とらせて申し訳ありませんでした。」


(知りたい)

「ちょ、ちょっと待って」


「なんですか」


「私が久保くんのことを好きと思った理由を教えてほしいな」


「え、気づいてなんですか。お兄ちゃんの前で顔を赤らめたり、私に嫉妬したり、お兄ちゃんじゃなから気づかれてますよ。」


「本当に?」


「本当です。ラノベ主人公級の鈍感さを誇るお兄ちゃんじゃなければ間違いなくバレてます。」


「ラノベ主人公って……」


「その話は今はいいのでもう一度聞きますね。お兄ちゃんのことを好きですか。仮にそうだとしてもお兄ちゃんには言わないので安心して下さい。」


(久保くんのことを知りたいし、奏ちゃんとも仲良くなりたいし)

「う、うん。私は久保くんのことが、す、す、好きだよ」


「やっぱりそうですか。試すようなことをして本当にすいませんでした」


罪悪感からか顔が少し暗くなった


「全然いいよ。私は奏ちゃんとも仲良くなりたいから」


「栞さん」


「奏ちゃん、まず私とLINESを交換してほしいな」


「もちろんです、よろしくお願いします」


パァーと顔が明るくなった


(可愛い)


「奏は栞さんの応援と協力をしますね」


「うん、ありがとう。」


それから久保くんのことを主にいろいろ話した。


30分くらいして

「あっ!ごめん私そろそろ帰るね」


「わかりました」


「じゃあまたLINESで」


「はい!じゃあまた後で」


奏ちゃんと別れて私は帰路に向かった


〈お兄ちゃん、栞さんと話し終わったから迎えに来て〉


すぐに返信が返ってきた


〈先に帰らせておいて?〉


〈奏に1000円借りておいて?〉


〈すぐに行きます〉


〈奏はAの出入口前にいるから〉


〈了解〉




しばらくしてお兄ちゃんがバイクできた


「じゃあ乗って」


と言ってお兄ちゃんがヘルメットを渡してきた


「はーい」


「で、何を話してたんだ」


「お兄ちゃんには関係ないでしょ」


「ないこともないが、まぁ言いたくないならいいけど」


「栞さんとのLINEでもゲットしたよ」


「1時間くらいすれば栞さん呼びになるのか。スクールカースト上位達はさすがだな」


なんかよく分からないことを言ってる


その後は運転に集中するためか家に着くまで無言だった。


家に着くなり栞さんLINESで明日に向けてお兄ちゃんの好きな髪型や服装などのいろいろなことを話した。



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