第15話

もう一度文集を開いてみる。


「…?あれ?ない…」



そう、ないのだ。私が探していた人のページがない。


あきおのページだけがみつからない。敗れたような痕跡もないから故意に外してあるとしか思えない。



「関係してるってこと?」



だとしたらさっきのひなたのページに絶対何かあるとしか思えない。もう一度ひなたのページをひらき内容を読んでいく。



「これか…」



《部活は楽しかった思い出の一つだね!何かあったら絶対に部室に集合だよ!》


何かあったら、なんて意味深な文章と部室に集合の所にうっすらと線が引かれている。

私とひなたは写真部に所属していた。もっぱら使い捨てカメラで撮ることが多かったがちゃんと部活はしていた。



そしてあきおとひなたは幼稚園からの幼なじみだ。



そう思う頃には勝手に体が走り出していた。



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