IFO Imagination fantasy online MMOは当然美少女キャラでやるよね!

せのしすい

第1部 夜紅月

序章

0 今までのVRMMOは終わり、俺の求めるVRMMOが始まるプロローグ


 6年前、俺が中学生になった年だった。

 フルダイブVRMMOが世に出たのは、当然の如くゲーマーたちは熱狂した。

 俺も「フルダイブVRMMOマジすげー!!」なんて言ってはしゃいだのを覚えてる。まあ、肝心なゲーム情報がほとんど出てこなかったがそれでも、ゲーマーの夢と言われる物の実現だ。

 みんな期待していたし始まるのを待っていた。


 でだ、始まってみると確かにフルダイブVRMMOの世界は凄かった。

 でも、プレイヤーには全く優しくなかった。まず、キャラクターメイキングで小説やアニメでよく云われる。

 現実のプレイヤーにどんな影響があるか分からないので、現実の自分基準で多少髪の毛や目や肌の色が変えられます。というものでもちろん種族も選べない。

 うん、これ、ゲーム好きやゲーマーは相当がっかりしたんじゃないだろうか。

 ゲームのそれもMMOのキャラクターメイキングと言えば、多くの人が時間をかけて自分の納得が行くものを作るだろう。

 ましてや、VRMMOのキャラクターなんて自分の分身みたいなものだ。

 何かしらの理想はぶち込みたいよな。

 もちろん俺はがっかりした。


 実際の内容も良いとは断言できなかった。

 フルダイブVRMMOの最初のソフトである《survival another world online》通称SAWOはリアル過ぎたのである。

 現実よりも現実らしいファンタジーとして作られたこのゲームは、コンセプトがダークホラーファンタジーのせいなのか全ての動作,作業にやたらと時間と手間が掛かり、難しく面倒で時間がやたらと食われるというゲームだったのだ。


 最初にこんな激むずなゲームを出したせいで、物珍しさで始めたライトユーザー次々に辞めた。

 一部のマニアや異常にストイックなゲーマー,ホラーゲー好きが熱心にプレイしてすぐに終わることはなかったが。フルダイブVRMMOの始まりとしては残念なスタートだった。


 翌年に出たのが巨大ロボコズミックホラーSFアクションVRMMO《cosmo includer online》通称CIOだ。

 ロボはいいが、「またホラーかよっ!」てなったのは俺だけではないはずだ。

 ホラーゲーなのはあれとして、このゲームはSF好きやロボ好きに大いに受けた。

 キャラクターメイキングも始めて他種族が選べるようになった。

 まあ、基本的な体格や容姿は相変わらずだがVRMMOとしてはようやく人気が出た作品だった。

 俺はプレイしなかったが。


 そして、VRMMOが出てから4年目で出たのが《unique race evolution online》通称UREOだ。

 このゲームは今までのキャラクターメイキングとは少し違ったのだ。

 まあ現実基準の体格に容姿なのは変わらなかったが、人間にはついていないパーツを持った種族になれるというものだった。

 まあこれも結局ホラーだったのだが、これは俺も少しやりたいと思ったファンタジーVRMMOだ。


 UREOはなかなか好評だが、以前からあった噂で、「今のフルダイブVRMMOは、プレイヤーを使って人体実験しているんじゃないか?」というものが事実だった。というニュースが流れたのだ。

 フルダイブVRギア《next》の開発元であり,これまで3のゲームを出して来た《G-REC》の当時のゲーム開発部門の担当者からの内部告発で、まあクーデターってやつだ。


 何でも、フルダイブVRMMOの技術は人が夢を見るメカニズムを解明する事で出来た物であり、現状ユーザーが感じている不自然な不自由さは技術の性質上始めから存在しない物で、実験のために本来は必要のない負荷や制限を掛けていたというものだ。


 具体的に言うとキャラクターの操作性はロボット開発研究のためにワザと負荷を掛け。キャラクターメイキングの不自由さは自身にそっくりなキャラクターが、ゲーム内の様々な作業や体験をすることでどれだけ現実のプレイヤーに影響を与えるかというもので、軍事訓練などに応用するためだった様だ。


 もちろん、やたらとリアル志向だったのも同じような理由だった。


 ちなみに、夢の中で時間の流れが違うことなどから分かるように、人が夢をメカニズムを解明しているのだから時間加速などの技術も既に完成していた。

 G-REC社は技術を悪用しユーザーにより時間を使わせるためにワザと少し時間の流れを遅くしていたらしい。何気にこれが一番ひどいよな。


 とまあ、これでフルダイブVRMMOの闇が露呈して色々なことがあった。

 独占されてたフルダイブVRMMOの開発技術が資金力のあるゲーム会社が手に入れたり、告発をしたG-RECのゲーム開発部門担当者が、本当にユーザーの事を考えた楽しいゲームを作ると会社を立ち上げたりね。


 そして、2041年の夏、俺が本当にやりたいと思えるフルダイブVRMMOがいよいよ始まる。


 さあて、それじゃあ美少女作りますかね!

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