孵化
自分はモブなんだなって知らされた日
勝手な風はわたしを切り刻んで、バラバラにした
ひとりにふるえても、
声を振り絞ってもこの思い、
誰と手を取りあってわかりあえなくてもいい、
これは私だけのもの
抱きしめていく、
私の手で腕で胸で
温めて孵していく
いつの日か羽ばたく
青空を囀る鳥になり
あいを謳う
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