第8話 スキル習得
魔法道具屋で空間収納をタダで覚えてしまったので、スキルブックを2冊(火魔法と水魔法)購入した。
購入しなくても覚えたと思うが、タダで空間収納を覚えられたので、お礼のつもりで購入してしまった。
「お姉さんこのイチゴとオレンジをください。」
「やだよぉ、お姉さんって歳じゃないでしょ。ありがとうね、おまけしちゃうわ。」
露店の推定年齢50歳のお姉さんから果物や野菜を購入していく。野菜や果物は、スイーツ作りで必要になるから多く買っても大丈夫なのだ。
購入した野菜や果物は、リュックのマジックバッグに入れて持ち帰る。
時刻は夕方頃になり、宿に戻りスキルブックを見てみる。
「これで火魔法と水魔法を覚えられるのか。」
スキルブックをじっくり眺めていると、体に魔力が宿るような感じがする。
コンコン。
「お客さん。今日の夕飯食べ無いんですか?」
時間を忘れスキルブックを見てしまい、宿屋の女性がやってきた。宿に帰った時に注文したので覚えられたみたいだ。
時刻は5時間ほどたっており、火魔法Lv1と水魔法Lv1を習得出来たみたいだ。
食堂へ向かい夕飯を代金を渡して受けとる。
夕飯は、丸パンと野菜のスープ、豚肉の串焼きだ。
席はテーブルに椅子二脚の席になっている。
「やっぱりパンは味気ないな。オレンジジャムでもつけよう。イチゴも出して、そのまま食べようかな。」
お菓子空間収納からオレンジジャムを取り出してパンにかける。
オレンジジャムは、オレンジをまるごと煮込みかき混ぜると完成する。普通なら砂糖などが必要だがユニークスキル【パティシエ】のおかげで簡単に完成するのだ。体にも優しく太りにくいジャムが完成する。
食事をしていると、他のお客達がこっちをチラチラ見てくる。宿に泊まっているお客だが、冒険者らしく屈強な男達が多く見える。
ジェットさんよりも強くなさそうだが、先輩冒険者だろうし、どこかで会うこともあるだろう。
食事も完食し、部屋に戻る。
部屋で魔法を使うのは危険なので、買ってきた果物をフルーツジュースにして、お菓子空間収納にしまっていく。果物に魔力を込めて果実を潰せば完成だ。果汁が魔力で100倍以上に増えるので、少しのフルーツでフルーツジュースが完成するのだ。
完成したフルーツジュースは、コップを用意してスイーツ空間収納から出せば飲む事が出来る。
「フルーツジュースもスイーツ空間収納に入るのは、便利で良いよね。甘い食べ物は、だいたい入るし。甘い玉子焼きは、入らないのはなぜなんだろう?」
明日は冒険者として初依頼なので、ドキドキしながら就寝した。
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