第6話 装備購入

 依頼を受けたがジェットさんから装備を揃えたほうが良いと言われたので、武器屋へ一緒に向かって行く。

今の服装は村から出て来たままの、普通の服だ。


 冒険者ギルド近くの武器屋に入り、皮鎧と短剣を購入した。盾も必要らしく、小さめの皮の盾を購入した。合計5万エルもした。


「キャンディ、魔法道具屋に行くぞ」と言われて魔法道具屋に向かうと、村では見ることが出来ないものが沢山あった。


「冒険者に必要なのがこのマジックバッグだ。これがあれば見た目の10倍も入るからな。」

 リュック型のマジックバッグで見た目の10倍入るらしい。


「でもこれ20万エルもします。」

 こんな高いもの必要なのか?


「高いな。だが俺がキャンディに貸してやる。依頼を受けている間は、使って良いぞ。欲しくなったら少し安く売っても良い。」

 ジェットさんがそう言うとマジックバッグを買ってしまった。


「ほれ、こいつを背負って明日頑張ってくれ。」

 ジェットさんからマジックバッグを受け取り、背負って見るが重くも無いので大丈夫そうだな。荷物を入れても重さは、変わらないので安心だ。


 それよりも俺は、気になる商品が見えた。


「ジェットさん。スキルブックってなんですか?」

 10ページほどの本が並んで置いてある。


「キャンディは、スキルブックを知らないのか。田舎育ちなんだな。スキルブックって言うのは、書いてあるスキルを理解出来れば、スキルを習得出来る本だ。バカだったら読んでも覚えれないのが問題だがな。」


 スキルブックを読めばスキルを覚える事ができる。ノーマルスキルと呼ばれるスキルだ。


 剣術や槍術。火魔法や水魔法など沢山ある。このスキルは、努力次第で覚える事が出来るので、あまり買う人がいない。


「スキルブックは、基本的なことしか書いてないからな。一つ10万エルからと高額だが、習得のきっかけにしかならねぇから、自分で努力するのが一番だぜ。」

 ジェットさんは言うが、きっかけになり覚えられるなら安いだろう。


「そうですか。面白そうですけどね。」

 俺はどうしても一つ気になるスキルブックがあった。それは空間収納のスキルだ。30万エルと高額だが、ユニークスキルのスイーツ空間収納が出来て、空間収納が出来ないのが不思議でならないのだ。自力で覚えるには、難しいと思う。


 努力だけではどうにもならないのだ。きっかけがあれば、空間収納を覚える事が出来るかもしれない。

 欲しいけど、ジェットさんがいると、買うのが恥ずかしい。また後で来よう。


 スキルはこう覚えるんだ!とかなんとか言いながら、ジェットさんは店から出て行ったので、慌てて魔法道具屋を出ていく。


 マジックバッグを使えるならありがたい。


 ジェットさんにお礼を言うと昼食をご馳走になった。


 良い依頼人で良かったな。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る