異世界転生したら世界最強の2人に寄生された。

ひき肉

プロローグ 日常


俺は15年前異世界へ転生した。理由は原因不明の病気だ。今は原因不明ではなくなったけど。

15歳になった俺は冒険者ランクを上げるため日々依頼をこなしていた。


『アレン、なにひとりで回想しているのだ?』


『そうですよ。私達もいるんですが?』


俺の頭の中に直接語りかけてくる


別に、ひとりで回想ぐらいさせてよ。


今俺に寄生しているこいつらのせいで俺のプライベートは無いに等しい。考えていることが全て筒抜けになっている。


『いい加減慣れろ。』


『そうですよ。慣れてください』


うるせぇ


『最古の悪魔に対してその口の聞き方はなんだ!』


『それが、伝説の勇者に対する態度ですか?』


そう、こいつらはこの世界の神話に出てくる最古の悪魔と、伝説の勇者だ。

なんでそんなヤツらが俺に寄生しているって?

そんなの知らない。本人たちに聞いてくれ。


お前らも俺のお前たちに対する態度に慣れろ。


『可愛げのないヤツめ。』


『私はそういうところも可愛いと思いますよ。』


そいつはどうも。



ガサガサ



ん?


グギャーーーー


茂みから出てきたのはDランクの魔物であるウルフだ。


あ、いた。

今回の依頼の討伐対象だ。



さっさと仕留めて帰るとするか、そろそろ腹が減ってきた。


『うむ。さっさとやってしまえ。』



ウルフに向けて、風の魔法を使って首と胴体を切り離す。



『ただの下級魔法がなかなかの威力になってきましたね。日々の特訓のおかげですね。』


そうだな。確かに最近魔力の巡りがすごい良くなってきた。


『そやつが最後の1体か?』


あぁ。そうだよ。


『じゃあ、さっさと帰るぞ。うるさい輩どもが帰ってくる。』


そろそろ依頼を受けていた沢山の冒険者が帰ってくる時間だ。その時間になればギルド内は混雑し、かなり面倒になってしまう。


この最古の悪魔様はそのうるさい輩どもが嫌いらしい。


『うるさい!さっさと帰るぞ!』


へいへい。



これが、冒険者アレンの日常だ。








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