第164話 ナニワトライアスロン最後の海編2

東国のDATE、うえすぎ、たけだ、オダ、いまがわはナニワの海にあった渦潮によってリタイヤしました。


そして、サンサン商事の一人の選手が海に飛び込みました。

そして、それをみたほうじょう勢は彼の後についていく作戦を選びました。


残りのチームはそれぞれ作戦を立てていきます。

まず、ミカワ、もうりはサンサン商事とほうじょう勢と同じコースを取ることにしました。


もし、このうずしおがサンサン商事の計略だとしたら、サンサン商事の選手はそのことを知っているという推測からこの作戦をとることになります。


ちょうそかべとおおともは地元に近いこの地の事は多少理解していました。

彼らは海の状態をよく理解しており、渦潮を回避しつつゴールを目指すことにしました。


りゅうぞうじは直進、第三の道、いや、海路を目指します!


さて、のこったしまづですが、海に詳しい海賊衆のせとやまなるものが提案します。

「渦に飲み込まれても、渦を安全に避けても優勝は目指せません!ここは大将にゴールを託し、我々は道しるべと壁役に徹しましょう!!!」


とよひさは何か言おうとしましたが、他のしまづの衆が全員、お口にチャックのジェスチャーをしたので、それ以上何も言えませんでした。


こうして残りの主だった選手たちはあわじしまを後にし、海に飛び込んでいきました。

しまづ勢はとよひさを守るかのように前方と渦潮の横を通る逆L字型の態勢で海を泳ぎました。


ルールに反しないように選手間の距離を確認しつつ、とよひさの体力を温存するため、渦の流れに逆らいつつ水流の壁を作り、しまづ勢は全力で泳いでいきました。


さて、サンサン商事の無名の選手は渦のギリギリを豪快な泳ぎで乗り越えていきます。

その後についていたほうじょう勢の選手たちはなんと!次々に渦に巻き込まれていきます。


こうしてほうじょう勢も壊滅、彼らの後についてきていたミカワ勢ともうり勢は渦の範囲外のルートを取り、かなり遅れることになりました。

サンサン商事は謀略だけでなく、実力を兼ね備えた選手を一人用意していたのです!


続く


※しまづ勢に出てきた海賊衆の「せとやま」ですが、作者の父方のご先祖様がモデルです。

大隅半島とか薩摩で海賊したり、商人したりしていたと父から聞いています。

詳しいことは分かりませんが、私の本家のせとやまさんは鹿児島市でお店をしているそうです。


店の内容を言うとバレると思うので、先祖語りはこれぐらいにしておきます。




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