第151話 しまづのパピリオン完成編

ナニワ万博開幕に間に合わなかったしまづのパピリオン!

その後急ピッチで建設が進みました。

しまづ本国から必要な資材が届けられ、ナニワ万博の現場にいるよしひろ親子が必死になって頑張りました。


よしひろは社長代理ですが、彼自身も監督以外にも大工のように現場で働き、息子のひさやすとただつねも頑張りました。


そして数日後、ついにしまづのパピリオンが完成しました。

外見は佐倉島を連想するような屋根付きの木造の建物、とても広い面積を誇る建物です。!


その中に京風の建物と神社のような建物が並列しています。

京風の建物に向かうと、茶屋のような建物が脇にあり、お茶菓子が振舞われています。


もちろんお菓子はしまづ御用達のがるかんとがすたどんを代表としたラインナップが揃っています。

栗のお菓子、あんこ、お茶の粉末の入った緑色の菓子など、お茶に合う事請け合いの品ぞろえです。


しまづの県はお茶の生産においても日ノ本で一二を争うお茶どころです。

これは、よしひろの祖父であるただよしが奨励してから、急激に広がっていきました。


しまづの県の土地は佐倉島の噴火などもあり、決して豊かではありません。

しかし、それでも作れるものはあります。

昔はよしひさの指導で煙草も栽培していましたが、昨今の禁煙ムーブの為今はお茶とさつまいも、そしてそらまめがメインになっているようです。


さて、さつまいもといえば焼酎、そしてしまづの県といえばお酒です!

茶屋のある場所と隔てた場所には屋台があり、焼酎や日本酒が振舞われています。

他のパピリオンにもお酒を振舞う所はありましたが、酒飲み専用の区画を広く取っている点でしまづがNO1でした。


中には酒に酔って暴れる不心得者もいましたが、その点では手慣れたもので、しまづのパピリオンで臨時に働いている警備員が何事もなく話を聞いて付き合ったり、場合によっては退場していただいたりと手慣れた感じで忙しく対処していました。


ちなみに、この警備員の多くが元警察官で、しまづの県が警官の良質の産地であることの証明?となっていました。

続く

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