第103話 接待!しまづ対みつなり

みつなりのハシビロカーがしまづの県、株式会社しまづ本社に到着しました。

社長代理の副社長よしひろが迎えます。

「ようこそみつなり殿!今日はしまづ一同大歓迎しますので、どうぞ楽しんでください」


みつなりは素っ気なく「お構いなく」と応じます。

まずは宴会ということでしまづ名物酒と踊りの宴会が始まりました。

期待と不安を抱きつつ、よしひろはみつなりに感想を聞きます。

「いかがですかな?」


みつなりは「別に」と素っ気なくしています。

その様子を見て、よしひろは役員たちと裏で相談します。

役員A「なんかダメっぽいな、反応が良くない」


よしひろ 「よし、そしたら次の手だ!」

よしひろはみつなりを自宅に招き、家族のいる自宅へ招き、鍋料理を振舞いました。

「しし汁です、イノシシも大根も野菜もしまづの県の食べ物は皆良いものです」

みつなりは汁をすすります。


京の都では食べられないような美味い料理で、みつなりも少し反応がありましたが、やはり心を動かすまでには至りません。

みつなりは「大変美味でした!」と礼を述べたものの、その固い表情は変わりませんでした。


そこで、食事が終わってからしまづ必殺の外交術「ネコたち」をみつなりに見せてみます。

すると、あるネコは三成の背中に、あるネコは膝に、また他のネコは近くによって三成の匂いを嗅いだり、様子を見たりしています。


みつなり自身は無表情でしたが、よしひろはそれを見て「この男は悪い御仁ではなさそうだ!」と一つ大事な情報を仕入れ、彼を信頼することにしました。

こうして彼はよしひろの家で一泊します。


次の日の朝、よしひろはおとよ隊から情報を聞いてから、みつなりと朝食を取ります。

おとよ隊から柿が好物という噂があると聞いて、デザートに柿を用意しました。


もちろんただの柿ではなく、芸を凝らして干し柿を用意しました。

それに対してみつなりは表情は変えませんでしたが「南国の暑い地域、働き者の民も喜ぶでしょうな」と一言。

何か思う所があったようですが、それ以上は語りませんでした。


結局、その後は都の接待に慣れているなりあきらの提案でお茶会などを開きましたが、特に変りもなく、予定通りに業務をこなすみつなりしか見れませんでした。

ただ、その真面目ぶりと都会的な洗練された態度を見て、年下でも学ぶべき点は多い、そう感じることがしばしばあり、収穫はあったようです。


※みつなりと柿の話はよく出てきますが、物語調に書いている物、あるいは三成を悪役として貶めるために創作した物もあるので正直な所よく分かりませんでした。


関ヶ原前後に島津義弘と三成との不和の話が出てきますが、これも後世の創作とされるものも多く、これから書きますが義弘は三成に信頼を置いていた逸話もいくつかあります。




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