第101話 しまづの名門鶴〇高校取材!の裏側
ここは株式会社しまづの某会議室!
ここにしまづの一部の役員が集まり極秘の会議をしていました。
彼らは一台の大型ディスプレイに注目しています。
ディスプレイには前回のお話に出てきた鶴〇高校のドキュメンタリーが放映されています。
その画面を見つつ、ただよし様が意見します。
「やっぱり、レポーターにはうちのとよひさにした方が良かったんじゃないか、なんか声優いじりしてるし、これアニメ化する時、いろいろ困るだろう?」
それに対して副社長よしひろが「じい様、こういうのは爽やかな女性がやると昔から決まっています!うちのよしひさを出しておとよ隊員みたいな視聴者ばかりに見られてもまずいでしょう」
注意 このよしひろの発言はあくまで常識的判断によるもので、彼が面食いというわけではありません。
彼自身は大根をもった女性に一目ぼれしてからは妻一筋です。
ただよしがまだ納得いかない表情をして「しかしなあ・・・」とつぶやいたタイミングでモニターが変わりました。
「わしが鶴〇高校校長 月新斎(げっしんさい)である(どやぁ)!!!」
ここでただよしは急に早口になって「ほれ!見て見ろ!!わしが映っておる!!!」
と先ほどの不満を忘れて興奮していました。
実はただよし様は意外とミーハーなのでした!
この時よしひろはあきれつつ祖父に質問しました。
「何故、月新斎と名乗られたのですか?」
ただよし様は機嫌良さそうに「ただよしよりこっちの方が格好良かろう!」
よしひろはやや冷めた表情で「まあ、そうですね」
くどいようですがただよし様はミーハーです。
この後、白衣を着たなりあきらが出演してる姿がモニターで映っていましたが、彼はクールにその画面を眺めていました。
流石シティボーイ!
田舎者の片鱗を見せない所が実に渋いしまづのリーサルウエポンでした。
その後、画面はしまづ湾の遠泳の様子に変わります。
すると、船に乗った僧侶姿のたかひさ様が出てきました。
気を失った生徒を見た後「死ピー確認!」と宣言しています。
「父上!よしひろ!!ほれわしがでておるぞ!!」
普段は静かなたかひさ様ですがやはりただよし様の子だけあってリアクションが一緒です。
ただよし様はご機嫌な顔で、よしひろは迷惑そうな表情でたかひさを見ていました。
そうかと思うとまたまたなりあきらが登場、そして鶴〇OBの医者たちが映し出されその中の一人によしひろが映っていました。
今度はよしひろの表情が変わり「じい様、父上、私の姿カッコいいでしょ」と同意を求めます。
ただよしもたかひさもニコニコしながらそうだなと言いながらうなずいています。
やはり血のつながった三代の絆は強いです。
一人冷静ななりあきらはその姿を見ていました。
こうして、上映会は終わりました。
その時、室内は役員たちの拍手で盛り上がり、次のしまづの県応援PRは何がいいかという議題に移っていきました。
結論、しまづの県の人々は基本テレビに対して特別ミーハーである!
ここで普段は無口なたかひさが一言つぶやきました。
「なりあきらばかりではなくわれらももっと頑張ってテレビに出演してしまづの県を宣伝出来たらなあ」
※島津忠良の隠居後の名前は「日新斎、または日新公」です。
大人の事情を考慮しここでは「月新斎」としましたが、もしコンテンツ化で問題ない表現なら「日新斎」を希望します。
※一応ここで一区切り、第一部完とし、次からは第二部、あるいは新章突入のつもりでご覧ください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます