第11話 しまづ、新たなる旅立ち

日の本の僻地、ド田舎のしまづの県から日の本の都会に向けての旅行の準備をしまづの社員それぞれが行っています。


いえひさたち上京組は社長よしひろの命に従い、まずは人事部長兼技術部長のなりあきらの元に向かい話を聞くことにしました。

実はなりあきらは若いころから都会で過ごし、学校でも主席の超天才でした。


その天才ぶりは同じ世代の優等生たちから見ても「一をもって十を知る、並ぶものなき天才」と頭一つ抜いた評価でした。

そういうわけで、都会の教養もバッチリの彼は適切なアドバイスをどんどんしていきます。


まず、常務のいえひさは教養を身に付けるべく、共通語の勉強やら礼儀作法やらを猛特訓していました。

なんとか、言葉の方はぼちぼちという感じでしたが、礼儀作法の方はどうしてもうまくいきません。


残念ながら時間切れで礼儀作法のうち、日の本の都会で流行っている茶道は断念することになりました。

そして、その穴を埋めるべく、美少年息子のとよひさが作法をきっちりマスターしました。


いえひさはとよひさに声をかけます。

「さすが、自慢の息子、礼儀作法の方はまかせたぞ!」

とよひさは少年のような無邪気な笑顔で「まかせとけ!」と請け負います。


それを遠くから眺めるとよひさ親衛隊、通称おとよ隊は「尊い!尊い!!」と涙を流しながら感動するのでした。


さて、なりあきらは訓練も終わりに近づいたころに、とあるリストを上京組に見せました。


その中には、「オダカンパニー総帥ノブナガ、常務みつひで」

さらに「日の本お菓子道連盟会長さきひさ、専務理事のぶただ」といった名前と住所、さらには経歴といった情報がのせられていました。


なりあきら曰く「さしあたりここに書かれた人々と会い、親交を深めて下さい、きっとしまづの将来にとって大きな役に立つことでしょう!」


他にも細かい資料が渡されましたが、なりあきらはこの4名を念入りに推していきました。

このなりあきらの提案が後のしまづにとって重要な意味を持つことになります。


さて、目的地と会うべき人物、そして目標が決まりました。

さて、ここに出てきた人物と組織名、肩書についての説明は次回をお楽しみに。


※島津メモ 島津斉彬は幕末の賢い藩主という評判の中でも頭一つ抜けて優れていたと松平春嶽などはべた褒めしています。


江戸にいた間に幕府の要人や大名たちと薩摩では出来ないような最新の情報交換を行っていたようです。

西洋文明に深い理解を示し、科学的な思考を持って研究することを奨励しました。


人材の登用に関してもあの西郷さんをはじめ多くの者を抜擢しています。

それでいて、長い経験に基づく人間評価を志すなど、思いつきではなく慎重に人を見る人物でもありました。


思想としては尊王佐幕、それも熱烈な思いを持っていて薩摩一国の利益よりも日本全体を一つにして外国に対抗するという思想を持っていたとされます。


参考文献(リスペクト)ガールズアンドパンツァー

宇宙戦艦ヤマトシリーズ 新たなる旅立ち



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