マリーンの選択
城から空を見る マリーン
夜空の星々を見て
「あの 一つ一つの星 に みんな違う風が 吹いてるのかもしれないのね
今 ここにも風が吹いてる からって ロマンチック ワクワクしちゃう」
「呑気だな
洗濯係か、ミツキ様の侍女か、選ぶように言われてるんだろ」
「カイトは、どちらが、良いか 言わなかったね」
「マリーンが、洗濯が どれくらい嫌いか、僕は知らないから、言えないよ」
「1週間なら、洗濯できるかなぁ」
「この手なら、大丈夫だろ」
「えっ、荒れちゃうかもよ」
「荒れても、手だから、、」と、平気そうに
「もう もう もう」と、カイトに手を出すマリーンに
その手を、止めて
「あっ 手と言えば 今日の ミア姫に 顎を 取られたのには びっくりしたなぁ」
「どんなふうに?」
「動けなかったもの」
「ドキリとしたの?」
「この、兄を、おちょくってるだろ」
と、マリーンを下に ぐるんと押さえつける
かんたんに マリーンを、押さえつけて
下になったマリーンを見つめるカイト
あれっ いつもと違うカイトと感じるマリーン
「どうして 捕まるの、僕に」
「え、、?」
「ミツキ様には あんなに 上手く逃げていたのに」
そうだ、、と思って 逃げてみるマリーン
スルリと 逃げられた
結構 下にしっかり 抑えていたのに、、驚くカイト
マリーンも、自分が カイトの抑え込みに 逃げられたことに 驚いて
「わぉーっ
私って すごい、また身軽くなったのかな 私
軽くて、鳥になっちゃうかもー どうしよう」
「どうもしやしないよ」
「あっ 逃げたの怒ってるカイト?」
カイトの顔を観察してから
「もう 逃げないから 今日も そばで 一緒に寝るね」 と
枕を 持ってくるマリーン
カイトが マリーンの行動を 怒らないのを 確認して
嬉しそうに カイトの横に滑り込む
「カイトの そばにいると 私の 力 成長する気がする」
と、カイトの腕に しがみついてくるマリーン
「僕は、マリーンを、守るつもりで 神経使って
エネルギーの力が 分散されてる 気がするよ」
横を向くと、もうマリーンは 寝かかって
カイトの 声が りんとした中に 最後に小さく優しーく揺れる 美しい鈴の音のような
男なのに そんな綺麗な声を 横で聞くと
自分を守ってくれる 子守唄ように 聴こえるマリーン
すぐに 安心して眠れる
早!
カイトの腕にしがみついて
背中も まる~くして
カイトの胸の中に きっちり 入ってる
マリーン 君は、、
僕に、甘えてるの?
どうしても、、手が出てしまい 頭をなぜると、
頭を寄せるような仕草
おでこのキスも まつ毛のキスも
耳の 軽く噛むような 僕のキスを、
ねだっているの
君は、、? マリーンへの愛しさが あふれる
マリーンに 静かに体を寄せると
マリーンの足が 動いて
カイトの足を 無意識に探してる
くっつくと 安心したように 足の動きが止まる
マリーンの細い足を そっと足指で感じるカイト
血が通い合うようだ
カイトの胸に、触れるマリーンの頭や
自分に 触れてる細い足
マリーンの触れている ところに 全神経が行き、
それだけで 安らぐ カイト
マリーンが、こうして自分の そばに 居ると、穏やかになれる
マリーンが いるだけで 満足な 気持ちになれる
朝、
自分に 寄り添っている マリーンの肩に
しっかりと、カイトも手を回してる
いつまでも 回していたい自分の手を マリーンの、肩から離し
ゆっくり眠れて 疲れの取れた 朝の目覚めの良さ
あー と 背伸びをするカイト
えっ、今日も 朝日が、やけに高い
「やばい 寝過ごした、」自己嫌悪
「マリーン 早く起きて」 と起こすが 起きない
自分ひとりだけでも 早く行こうと 判断したときに
マリーンが「きゃーっ」と言いながら 起きる
寝坊したことに 気づいたようだ
2人で必死で、ダッシュして 集合場所に 行く。
ミア姫が 腕を組んで 立っている
「2日続けて 遅刻? 」信じられない様子で 睨むミア姫
「たるんでるわ 練習場 1周して きなさい!」
この広い練習場を、、見渡す2人
「行こう」とカイトが マリーンを 促す
カイトは どうやら疲れも取れて 順調に、走り出す
が、マリーンはカイトの速さに 追いつかない
「待ってぇーぇ カイト」
「昨日の 逃げ足の速さは どうしたんだよ」
「わたし 短期集中は あるけれど、、
長い距離は、、だめだわ ハァハァ」
足の、速さを緩めるカイト
マリーが追いつくまで 待って
追いつくと また 足を早める
「なんて面倒見の いい男なの」
2人の その様子を 見て カイトの性格を 知る ミア姫
カイトに 優しく面倒を見てもらってる マリーンを
羨ましく思ってるのか?
そういう気持ちになる 自分が わからないミア姫
「ド田舎の兄妹ね」 遠い所から 来たからしょうがないわで 片付ける
「 本当に、仲が良い事」
マリーンが また追いついて 又カイトはダッシュして
マリーンの 様子を見て また走る
強いものが 弱いものに 配慮してる様子を、見て
ふっと、この、、球馬も、
強い男達は わたしに 合わせてるのかしらと、
まさか女の わたしの 力に合わせてるから
みんなの力が 出しきれてないのかもと そんな考えが ミア姫の頭をかすめる
カイトとマリーン 男と女の 体力の違いを 目の当たりにして
ミア姫は 自分は男になんか 負けないつもりでいたが、、
みんなが わたしに配慮していたら、、
カイトとマリーンが 練習場を一周して 戻ってきた
カイトは余裕だが カイトに合わせて走ったマリーンは ヘトヘト
カイトが
「マリーンが 疲れているので
女子2人を抜いて
男同士だけでの練習試合を 一度しても いいですか」 とミア姫に聞く
男同士 4対4
みんな カイトに集中して カイトを追い越そうと 必死で頑張る
その速さは、女関係なしの 男だけの戦い
馬をける 砂煙の 勢いまで 違う
ドッドッドッと 練習場が 下から響いて
地響きの その迫力に
駆け抜ける 馬の速さで、風まで起こす
少し離れてみていても 迫力が迫る 気迫がしっかり見える
その様を 見て
自分が、女一人 入った時との 違いを みんなの動きの違いを ミア姫は気付く
特に昨日 護衛で 連れて行った3人の
カイトに向かう 動きが 練習しているうちに
カイトに似てくる 馬の手綱さばき
カイトは 馬の前 右 左 に体の位置を変え 木まりをコントロール
一緒に 戦う時には分からなかったが
遠くから 自分のチームを見ていると その動きがわかる
カイトも みんなに どうすれば 木まり コントロール出来るかを
教えながら 走る
今さっきの マリーンにも 見せた 面倒見の 良さが
チームの選手たちにも 走りながら 指導している
的確な指導だと、ミア姫にも 分かる。
「兄に 任せておけば、、大丈夫ですよ」
マリーンが ミア姫の後ろから
「藍色チームに、負けないチームに、すぐになるわ」
私達より何年も前から 球馬やられてる人たち ばかりだし」
そうよ それなのに この ド田舎の素人に 負けた私達の原因が、理解できなかった
ミア姫が 自分の言葉を 遮らないので 続けるマリーン
「試合の時には、 ミア姫様の 前に来た 木まりを、
ゴールに入れれば 良いだけですよ
私の役目が、そうでしたから」
マリーンのゴールの 活躍場面を思い出す。
「目立つことは カッコいいことは 女の私に 回してくれるの カイトは」
この妹は どこまで兄を 信じてるの、、
どこに そんな、確信がある 言い方をするの この娘、、は
腹が立つ、、
「誰と喋ってるつもり」と、きつく言う
ミア姫に
「馬の上に 立つ練習しません?」と平気で 言ってくる
「何を言ってるのよ」今度は 許せないと 怒鳴るミア姫に
「カッコ良いですよ
王様の前で 勝ったときに ミア姫様が 馬の上に立って 挨拶すると」
その時の 拍手喝采、、
そんな 画面、、ミア姫には 考えも つかなかった
今まで、、
この目の前の 憎たらしい小娘が この、わたしに想像させる
このド田舎の わたしより遥かに劣る 卑しい娘が 経験した
あの勝利の歓声が
あの祝福を 今度は この 私のモノ、
王様の前の 自分の その絶賛される画面が 目に浮かんだミア姫
「みんなの拍手が 自分に向かって 風のように 吹いてくるんですぅー」
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