第46話

「負けたこの私がベジタリアン星人如きに負けただと。

 宇宙(男の欲望)の帝王であるこの俺様がち、チッキシィョォォォ——————————。」


某53万という強さの指標を現した第六宇宙様の帝王のセリフをそのままに散っていくみずきちゃん。

ボクシングの際は完璧なリングすら見えていたというのに真っ白に燃え尽きるアニメを間違っている。


「ふ、悪は去った。」

「悪じゃないからね。」

「ならば私がこの力を以てして猿から奪い取ってくれる。」


演出上消えたみずきではすぐに復活を果たした。

というか生命力がとても強い。


「じょりじょり。」

「それ女の子が言っていいセリフじゃないと思うんだけど。」


片手にオリーブオイル持って体に塗りたくっているし何をしているという感想しかない。


「この美しいないすばでぃには葵お兄ちゃんも悩殺できるはず。」


ある意味男のロマン的な格好と呼べる。

しかも下着を外している。

そう僅かに肌の色が変化したその部分に男子の目が良きピッタリと今着ているシャツが身体のラインを浮かび上がらせる。


「先輩………………。」


絶対零度の視線とはまさにこのこと。

実花後輩からこれ以上に無いほどの冷たい視線。


「私も混ぜてくれますよね。」


え、そっち?


あなたさっきまでみずきちゃんと触れ合うこと自体、犯罪とか言ってませんでした?


「先輩、あなたはみんなを愛してくれた方が良いんですよ。」

「いや、僕は……。」

「ちょっと実花さん功を焦ったね。」


「涼奈さん私が功を焦っているとは」

「涼菜さんに実花後輩、どういう意味かな。」

「ほら、前にもメアリーが言ってたじゃん。

 それと同じようなことだよ。

 愛人に成ってほしいとかそういうのじゃなくてみんなに結婚してもらうのもありだと思ってね。」


アリだと思ってねってあなた。

結婚は重婚可の世の中になってるけどさ。

それでも俺にはそんな自信ないよ。


「やっぱりみんなを幸せにしたいとか思ってるよね。」

「ああ、先輩の結婚像って意地でも幸せにしたいって感じのいちゃらぶですもんね。」

「葵お兄ちゃんは私といちゃらぶ。」

「みずきちゃんは後3~4年経ってから言いましょうね。」

「実花さんは子ども扱いしない。

 私はピチピチのjk。」


一応今現役女子高生の称号を持っているみずきちゃんのネームバリューは相当高いだろう。

今でも有名アドベンチャラーが女子高生に手を出したとかそう言った事案はニュースで見かける。

もっともその手のニュースを目にしたのは半年以上前の話だが……。


「みずきちゃんの言ってることは一旦おいておくけど。

 最終的には此処にいるみんなに加えて死神乙女(ヴァルキリー)・挑戦士(ウルズ)を丸ごと嫁にしてもいいくらいにはして欲しいのがみんなの望んでいることだとは思っておいてね。」


それ死にますやん。


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スライム道

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