第26話
「でもよく覚えてたよね。
みずきちゃんが近所のお兄さんに恋してたって話はおばさんから聞いてたけど。」
「お姉ちゃんのソレ持ってるもん。」
みずきちゃんと言う人物に一向に記憶が無いのだが彼女の方は俺に覚えがあるらしい。
「ソレ?」
「キーホルダー。」
「キーホルダー?」
ズボンの後ろポケットにいつもリール付きキーホルダー付きの鍵を入れているのだがこれのことだろうか。
そう思い鍵をズボンから外して置いてみると。
「こ、これは2世紀前の伝説の代物じゃ無いですか。
こ、こんなお宝に何故私が気が付かなかったなんて。」
涼奈さんは凄く興奮したように観ていた。
「涼奈さん知ってるの?」
「知ってるも何もこれは月に変わってお仕置きよの名シーンで有名な女子高生主人公マンガをパクった特殊刑務課の三羽烏のむさ苦しい中高年代の人のキーホルダーですよ。
今では知る人ぞ知るグッズで売れば数百万円の値が付くとかって言われている代物ですよ。」
原作じゃなくてパクリの方なのにここまで熱く語れるのって相当なオタクじゃねという感想を抱きつつも彼女のスキルが変身系であることから同じ変身モノに詳しくなるのは必然かと考えを改めた。
「お姉ちゃんはお母さんが美少女戦士のなら持ってていいよって言われたけど女子のキャラは嫌だからって買ってもらったって言ってたよ。」
うん、嫌だったよ。
幼少期女装はさせられるし女の子のマンガしか見ちゃダメって言われるしキャラも魔法少女とか美少女戦士とか限定されてたからさ。
でもよ、俺は渋いおっさんが好きなのよ3世紀前のバイクに乗った改造人間とか黒い三連星とか青い一つ目の巨人に乗った人とかさ。
そいで抜け道としてあの刑事を選んだけど母親には苦い顔されたな。
「お姉ちゃんはもう立派なお兄ちゃんだね。」
「まだちょっと思い出せないけどずっとお兄ちゃんだったと思うけど。」
「………嘘……好きなものはプリンアラモードにクレープ、それと好きな色はクリアグリーン。
嫌いなものは大豆加工食品全般。
例外は醤油と味噌と高野豆腐のみ。
ただし取り過ぎると不調になることが多い。
ご飯を食べるときはまず嫌いなものから食べる
身体を洗う時は必ず頭から洗う。
頭が終わったら次は顔、腋、首回り、肩、胸、ごにょごにょ、股関節、左太ももからふくらはぎにかけて、右太ももからふくらはぎまで、右手、左手、右足、左足の順番で洗う。
そして昔やっていたFPSゲームでzakoと言われた人間には徹底的に追いかけまわして引退させた経歴を持つお兄ちゃんだよ。」
え、怖いストーカー?
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スライム道
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