第25話
「もしかして私とHなことしてたときも身体構造完
全理解を発動してたのかな？」
「その可能性は高い。
このスキルは武器適正鑑定で全ての武器に適正があると錯覚させていることから自身の身体にも作用するスキルなんだと思う。」
「でもダンジョン攻略者のスキルだから強力なのはわかるけど無意識下で使えるって相当凄いくない？
「スキルは検査を受けてから自覚して初めて使えるようになるケースが大半。
ダンジョン攻略者は中々いないから私も詳しくはないけどその時与えられるスキルはその人物の歩んだ道そのものだって聞いたよ。」
普通に授かるスキルが生来のものならばダンジョン攻略者のスキルは努力のスキルとでも言うべきものなのだろう。
例えば役職：死神乙女（ヴァルキリー）・挑戦士（ウルズ）ギルドマスターのメアリーさんも初め初対面にも関わらず本質を見抜こうとする姿勢が見られていた。
親しい人にもその姿勢が変わらなかったことから物事の本質を読もうとする鑑定が正しいのだと思う。
「それなら納得できるかな。」
「……でも彼のスキルはとても強い。
リアルタイムで身体構造の情報が入ってきているとしか考えられないと思う。
それに元のスキルだってたったあれだけの面積しか触れていないのにお風呂に入っているよりも汚れが落とせてる。
彼に定期的に来て貰いたいくらい欲しいスキル。」
「いくらみずきちゃんでもダメだよ。
私の恋人になってもらってる人なんだから。」
「……実に惜しい。
この人なら……私の………初めてを……捧げて……もいいかなって……思うくらいに……惜しい。」
生々しいことを言われた気がするがみずきさんの声は熱く語る時を除いて基本的に小さい。
それだけに上手く聞き取れなかった。
「みずきちゃんが男性に興味を出すって珍しいね。」
「……私だって……恋をする………はじめは近所のお兄さんだったもん。」
「かわいい！」
「……抱き着かない………暑苦しい…………。」
「みずきちゃんが可愛すぎるのが悪いんだもん。」
「涼奈さんその彼女。すごく顔が赤くなってるからもう話してあげた方が良いよ。」
そこまで言うと涼奈さんはみずきさんから離れた。
「連絡先……交換して………。」
「えっと？」
「武器のメンテをするのに使う。
それとちょっとデートに行こう葵お姉ちゃん。」
「ブフォ！！」
葵お姉ちゃん。
久しく忘れていたトラウマワード。
乳母葵
この名前だけ見ると女の子にしか見えず元々女の子が生まれてくる予定で男の子の名前を用意していなかったことから葵という男も居るしこれで良いだろうといういい加減な名づけを行われた結果と幼いころに女装させる両親が居たが故の女の子と言われる始末。
「ねえねえ、君、お姉ちゃんって呼ばれてたの？」
「ひ、人違いでは？」
「家の電話はあるよ？」
ホロフォンの画面を見ればものの見事に実家の固定電話番号だった。
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スライム道
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