第12話☆273日☆

卵が、命になることを覚悟してから、命が外の世界を知るまでの日数は、わずかに39週273日です。


法的には、個人情報は、誕生日と名前を利用していますが、誕生日よりも273日早くから、命は始まっています。法的にもお腹の中にいるときから、権利を保有しています。

姿が見えなくても、権利を保有しているのです。


無事に姿を見せるまでは、色々なことが「保留」されていて、もしも、生まれてこれなくて亡くなってしまったときには、生まれてからなくなる人と同じように権利を失います。


満年齢というのは、本来は、273日前に生まれていることを前提にしているので、誕生日を基準にする実年齢よりも、老けます。

ただし、一才足すのではなく、受精日を示すので、足すのは、39週です。1年は52週ですから、1年の約72%を遡るわけです。

1月生まれは、満年齢だと4月生まれです。

4月生まれは、満年齢では7月生まれ。


満年齢を確かめたいなら、自分の誕生日に

3ヶ月足して、生まれた年を1年早くすればいいのです。


1985年の6月生まれなら、3ヶ月足して1年早めるわけですから、1984年の9月から年齢を重ねたと考えると、満年齢が分かります。


みんなと祝う誕生日は、生まれた日を基準に集まって、大事な人との祝いは、命が始まった日の満年齢の誕生月に祝ってもらったらいいのではないでしょうか。

その大事な人と、結婚を考え子供を持つことを予定するのであれば、祝いを満年齢の暦で行うことには、大変正確な認知の共有があります。


命を大切にする意識を身に染みている人間の社会なら、そのくらいのことは、知っていると思います。


そういう、命の始まりを教えられることも知らされることもない子供だから、ホームレスや移住者を、虐げて、気持ちいいと思う意識を育ててしまうのだと思います。

小さな虫だって、一生懸命生きていて、健気だね、という促しは、却って子供の残酷な側面を補強してしまいます。


あなたの命の始まりの話

そう言って、子供が自己肯定する方法を授けた方が、自分に健気な道を見つけやすいのではないかと思います。


どれだけお金をかけることができるか

そんなことで、命へのアピールはできません。

大切な命を大切なお金で交換してはいけません。

代わることの出来ない命を

代わりに登場するお金と交換してはいけません。


お金を使う場所は、「必要なもの」と交換する場所です。

大好きな相手と過ごす時間の中身がスカスカでは困るから、時間を有意義にするための企画にお金を交換するから、映画を見たり遊園地に行ったり出来るのです。

交際費を、相手にかけたお金と思っている人は、きっと他のことにも勘違いを繰り返すに違いありません。







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