第58話 『新機動戦記ガンダムW』とか

では。

くろねこ教授です。


前回『Gガンダム』語りすぎてもうた。

まぁいいか。

もう語る機会無いだろうし。


さてお次は

『新機動戦記ガンダムW』


美少年×ガンダム。

主題歌TWO-MIXもカッコ良い。

『名探偵コナン』のコナン声優高山みなみさんがボーカルを務める。

それまで声優さんの歌と言ったら、ちょっとイケてないアイドルソング感が強かった。

ゴメンなさい、ゴメンなさい。

ファンの方怒んないで。

でも正直、そーゆー感強かったよね。

それを一気に払拭したユニットでOP曲である。

ガンダムWで特に高山みなみが重要な役を務めた訳でもない。

純粋にアーティストとしてOPに採用された。

そーゆー意味でも新しかった。


この頃ちょうど時代は『聖闘士星矢』であった。『鎧伝サムライトルーパー』で『天空戦記シュラト』であった。80年代の終わりから90年代頭、美少年が鎧やら聖衣やらまとって戦いあったり友情したりするアニメが大ブームだったのである。

そして監督も池田成。

『サムライトルーパー』の監督である。

トーゼンみんな思ったのだ。

サムライトルーパーガンダムキター!


とゆーといかにも狙いすました『ガンダムW』のように思えるが。

始まるまではかなり懐疑的な人が多かったハズだ。

なんせサムライトルーパーは鎧を付けても顔が出る。

聖衣だってもちろんそう。

キレイな顔を晒して戦いあう。

傷ついて血を流して、美しい顔を歪めたりするのが良いのであって。

メカ乗っちゃったら、それが無いじゃん。

更に『ガンダム』と言えば男性ファンがほとんどだった。

勿論女性ファンだって少しはいたけれど。

でもガンプラ買ってくれたり、LD買ってくれる大事な貴重なお客さんの大半は男性。

男性客が美少年×ガンダムで喜ぶのかい? とゆー。


結果的に『W』は大当たりであった。

女性客も信じられないくらい着いたし、男性客もキッチリ残った。

なんせ『W』はおもしろかった。


第一話からヒロインに向かって「お前を殺す」と言い出す主人公。

敵ボスのトレーズ閣下も凄まじい。

「お前のせいで一体何人の人間が死んだと思っている」

「99822人だ。名前も顔も頭に入っている」

と切り返す名ゼリフはインパクト有り過ぎた。

主役5人のガンダムの活躍も素敵だった。

雑魚敵相手に華麗に無双して「任務完了」とつぶやくヒイロ。

「死ぬぜぇ、俺の姿を見た者はみんな死んじまうぜ」等とのたまいながら大鎌を振るうデュオもイカしていた。


そんな訳で『ガンダムW』はヒット作となった。

海外展開にも使われる。

アメリカに『ガンダム』を売り込むに当たり、『ファーストガンダム』では絵が古いし、打ち切り喰らってるためラストの辺りも問題がある、と最新人気作『ガンダムW』を持って行ったのだ。

その作戦も成功、海外で人気を高める事になる。

その後も『ガンダム』シリーズは続々と海外に流れたが、未だに『ガンダムW』が一番人気であるとゆーウワサ。

実際くろねこ教授も海外に行った時、小さなオモチャ屋で『ガンダムW』のトイを見かけた。

『ファーストガンダム』や他の『ガンダム』絡みの商品は見つけられなかったのに。


しかしそんな人気もあまり長くは無かった。

番組後半、ストーリー展開がグダグダ。

このキャラなんでこんな事してんの、であったり。

肝心の主役キャラの見せ場が全く無い展開が続いたりと。

『Gガンダム』の最初人気無かったのに後半人気盛り上がった、とは真逆。

序盤人気爆発したのに、後半尻すぼみとなっていく。


これは池田成監督が悪い、とゆー説と池田成は悪くないやろ、とゆー説があって。

スタッフクレジット上は監督:池田成と最後までなっているのだが、途中から降板している。

実際には高松信司さんが監督されていた。

次作『ガンダムX』の監督である。

高松信司が制作現場に行ったらもう監督は不在。

「前の監督は逃げたから」と言われた。

劣悪な制作環境で逃げた。

だから後半グダグダ、そりゃ池田監督が悪い。

逆に、池田が監督やってたトコまでは面白かったんだから池田有能やろ。

とゆー二通りの考え方。

まー実際制作に関わってた人じゃ無きゃなんとも言えないよね。


その後もサンライズで池田成監督は仕事していて『犬夜叉』の第一シーズンを監督したりして。

そう見ると池田監督に一方的に問題があった訳でも無さそうではあるのだが。

実は『サムライトルーパー』も途中で降板している。

『犬夜叉』も最初からの契約と言ってはいるものの、問題があって二期以降は監督降ろされたウワサも流れている。

OVAの『ヴァンパイアハンター』も1、2話は監督してるのだが、どうも3、4話は別の人がやってるらしい。

こうも続くとやはり本人に問題あるのでは、と思わざるを得ない。

一話ごとの演出や絵コンテ能力は高いが、シリーズ監督としてはどうなのか。


OVA『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』けっこう好き。

後に編集され劇場版にもなった作品。

監督も変更されて青木康直さんに。


いかん、『W』も長くなってもうた。

駆け足で『X』も行っておこう。



『機動新世紀ガンダムX』


前述の高松信司監督作品。

『勇者』シリーズに初期から演出参加され、『勇者特急マイトガイン』『勇者警察ジェイデッカー』『黄金勇者ゴルドラン』で監督を務める。

なのでこうなる。

勇者ガンダムキター!

あれっ? 勇者シリーズってロボット物じゃん。ロボット×ロボットじゃん!


そうなのだ。

イロイロ良い点も有るとは思うのだが。

『ガンダムX』はインパクトの点で、完全に『Gガンダム』『ガンダムW』に劣っており、あまり注目されないまま放送短縮、3クールで終わっている。


少し考え無しではあるが、行動力のある少年主人公ガロード・ランが、ヒロインの少女ティファ・アディールの為戦う。

王道である。

ではあるが、『Gガンダム』のメチャクチャなパワーや『ガンダムW』の芝居がかった華麗さのような新しい魅力を『ガンダム』に持ち込むまでには至らなかった。


その後、高松信司監督はギャグ方向で花開く。

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の監督をされたり、『銀魂』では監督だけでなく本編にエリザベス役で出演されたり、銀さんにタカマツカントク何やってんの!とツッコミ入れられたりして有名監督となるのである。


そして『ガンダムX』1996年から『ガンダムSEED』2002年までガンダム放送は時間が空くことになる。

ある程度新たな客層を引き込む狙いは果たした。

後はオモチャ、ゲーム展開にコアな客層向けOVA等で充分と言う事かな。


次回もアナザーガンダム。

ではでは。

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