第3話 コミック『デビルマン』
どーも。
くろねこ教授です。
今回は
「ぐわーっはっはっは。くろねこ教授の講義のお時間だ。耳をかっぽじってききやがれぃ」
みたいな雰囲気でよろしくです。
さて自分の好きな作品の紹介をするならば、一作品目は『これ』だろうと言うヤツ行きます。
書名:デビルマン
作者:永井豪
概要:気が弱いが正義感は強い普通の高校生・不動明。明の元へ親友・飛鳥了が現れる。了の父親、飛鳥教授が死んだと言うのだ。悪魔に殺されたと。現代に蘇った悪魔が人間の世界を乗っ取ろうとしている。それを遮る方法は一つだけ、自分達が悪魔となり、悪魔の力を手に入れる事だと了は言う。
不動明は飛鳥了に導かれるまま地獄へ身を投じる事になる。化け物となり死ぬまで悪魔と戦い合わねばならぬ阿修羅地獄へと。
言わずと知れた有名作品です。
1970年代にTVアニメと同時進行していたコミック版。80年代にOVA、2000年代に実写映画、2010年代にネット配信アニメでリメイクとメディア化されてるのでどれかには触れた方も多いでしょう。
マンガ自体もマンガ紹介本で度々取り上げられてますし、岡田斗司夫さんも何か言ってたかな。
何故一作品目が『これ』かと言うとくろねこ教授が人生で一番最初に触れた本がこれだからです。
明確に覚えています。
幼稚園児だった自分が『デビルマン』を三巻まで読み進めて怖くてやめて、家に帰ろうとしたけど、家に帰るのもコワイ。
そんな記憶。
現実的にはそんな筈は無く、その前に絵本やら子供がひらがな、漢字を覚えるための本を読んでいる事でしょう。
もしかしたら藤子不二雄先生のコミックくらい読んでるかも。
しかし記憶に一切有りません。
五歳より前ですしね。
自分の記憶に有る読書の原体験。
それは『デビルマン』なのです。
この後はネタバレありで行きますので、もしネタバレ嫌いな方いましたら廻れ右してくださいませ。
まあスゴイ作品なので、いくつかシーンをチョイスして紹介しましょう。
今まで隠れていた悪魔がついに人間世界に明確に姿を現す。
世界各国に同時映像で巨大な悪魔ゼノンが宣戦布告したのだ。
「人間どもよ、地球の真の支配者は我ら悪魔なのだ。今より攻撃を開始する。人間が一人残らず死に絶えるまで我々の攻撃は終わらない」
パニックに陥る人間社会。
荒れ果てたビル街を一人歩く不動明。
その姿が徐々に変わっていく。
目は釣り上がり、獣の毛が体中に、悪魔人間の姿へと。
「太古の世界より蘇りし怪物ども、
この地球はもはや、
貴様らの物では無い事を、
このデビルマンが、
教えてやろう」
イカスー。
この辺はもう痺れっぱなし。
脳汁出ますね、脳汁。
人間達は悪魔特捜隊を編成、悪魔に対抗する。
彼等は疑わしき人間を、片っ端から捕まえる。
中世の魔女狩り。
暗黒時代が始まろうとしていた。
不動明がお世話になっている牧村家、ヒロイン牧村美樹の両親も悪魔特捜隊に捕まってしまう。
不動明が助けに行った時、既にご両親は殺されていた。
怒りをあらわにするデビルマン。
そのデビルマンを悪魔と勘違いした悪魔特捜隊の隊員はこう言う。
「俺達が殺したのは人間だけだったんだ」
「アンタの仲間、悪魔は殺してない」
人間を殺しただけ、悪魔は殺していない、だから助けてくれと。
更に狂った牧村家近隣の人々が牧村美樹を襲う。
人間を殺していく人間、そんな人間社会を見た不動明は戦う意味を見失う。
「人間に守るべき価値が有るのか。
今の俺には戦う理由が無い」
「いや、いる。
俺にはまだ守るべき人がいる。
美樹。
牧村美樹。
君がいる限り俺は悪魔にはならん。
俺は悪魔人間(デビルマン)だ」
この後はもう語りません。
読んだ方なら覚えているでしょう。
物語は凄惨なクライマックスから、静謐なエピローグへと。
物悲しくも美しいシーンで幕を閉じます。
後半の終末観も凄いのですが、物語の徐々にスピード感を上げ、ラストへ叩きこむ勢いが凄まじい。
読んだ人の感想も年齢ごとに変わっていくと思うのです。
幼いうちはただ怖い、少年になると「人間汚い」、大人になると良く出来た作品だと。
既に序盤で語られている事が有ります。
自然界は弱肉強食。強い生物にウサギが食われる事で自然界のバランスは成り立っている。
ならば人間はデーモンに食われるのが正しいのか。
そう考えてしまう不動明に飛鳥了は答えます。
「ライオンに襲われたシカは逃げるだろう。
逃げる事がシカの戦いなんだ。
悪魔が天敵でも人間は全力で戦かわなきゃいけない」
この辺の問答も素晴らしいと思いますね。
という事で今回はこの辺で。
他にもいろいろ。
小説版にはシレーヌの妹が出てきて、アモンの恋人って設定になってた。
元は『魔王ダンテ』というマンガで、雑誌廃刊で打ち切られリメイクしたのが『デビルマン』なんだ。
そんなトリビアも語りたいのですが、そのうち又書く機会も有るでしょう。
次回は最近の作品で行きます。
小説『死物語』かアニメ『シン・エヴァ』、どっちか。
どっちか書こうと思って、まず最初は『デビルマン』からだと気づいてしまったのです。
ではでは。
くろねこ教授でした。
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