324話 水魔法

「はあ、はあ……。コウタ、何するんだ!」


「何って、水魔法使いになるための秘術だよ。ユヅキも協力してくれるって言ったじゃないか」


「確かに言ったけど、こんなことをさせられるなんて思わないじゃないか」


「いや、だって水魔法使いのジョブを取得するには必要なことだし」


「だからって……」


「それで、どうだ? 水魔法の感覚は掴めたか?」


「うーん。まだ水魔法は使えないかな……。でも、何か変わった感じはある」


 ユヅキがそう答える。

 確かに、ステータス画面上でもまだ『水魔法使い』のジョブは取得できていない。

 彼女はまだ水魔法を使えない。

 だが、ここまでの特訓により、着実に前へは進んでいるはずだ。

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