194話 き、貴様ら……。何をやっておるかー!!!

 エルフの神聖な湖でお楽しみ中だ。

 さあ本番というところで止める声が入った。

 この声の主は……。


「どうしたんだ? ティータ。せっかくこれから本番だってのに」


 俺は不満を口にする。

 そういえば、ティータはこのプレイに参加していなかったな。


「……ごめんね。あまりのことに呆然としてた……」


「あまりのこと? はて?」


「……この湖はエルフにとって神聖なもの。水浴びまでならギリギリありだけど。それ以上は……」


「なんだと!?」


 俺は驚愕する。

 確かに、非常に透明度の高いこの湖には神聖さを感じる。

 また、湖の水は人族の町でそこそこの値で売れるとも言っていたか。


「……ティータは気にしないけど。他のエルフに見つかるとマズい……」


「そうか。なら、残念だが今日はここまでだな」


 俺はそう言う。

 そして、ささっと仕上げを行った。

 ローズが放った液体の先には……。


「き、貴様ら……。何をやっておるかー!!!」


 見知らぬ女性が立っていた。

 いつの間にか本当に人が来ていたようだ。

 

 この女性の後ろには、数人の女性が立っている。

 姿から判断するとエルフだろう。

 先頭に立つ女性は特に美しい金髪をしているが、その髪は濡れている。

 これはマズいかもしれないぞ……。

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