情報

「何!?」


「本当だぞ。ちゃんと『鑑定』もした。」


「レッドドラゴンといったら、一級から三級までの冒険者が十数人も集まって、ようやく五分五分くらいの魔物だぞ!」


 でしょうね。ステータスヤバかったもん。


「まあ、一級や二級や三級のレベルがどれくらいなのかは知らんが、あのブレスを食らったら俺でもただでは済まないだろう。」


「そうか、君は異世界人だから知らないのか。大体だがレベル300で一級、レベル200で二級、レベル100で三級といったところだな。それで、言ってることから察するに君はレッドドラゴンと戦ったんだろうが、どうだった?」


 意外と低いな。どうりで俺達異世界人が邪神を倒すために送り込まれたわけだ。


「当の本人がここにいるんだから、わかっているんだろ。勝ったぞ。奴は何も落とさなかったから、得は無いが。」


「やっぱりか。まあ、レベル四桁だからな、逃げようとは思わなかったのか?」


「思ったさ。これは後で言うつもりだったが、言っとくぞ。俺は逃げようとしたんだが、自分が入ってきたところが、いつの間にか扉で閉まっていたんだ。入ったときは無かったのにだ。」


「確実に殺しにきてるな…………。」


「ダンジョンってそういうものだろ?」


「まあ、その通りなんだがな…………それで、君はどうやって帰って来たんだ?」


「ドラゴンを倒したら、いつの間にか扉が無くなっていてな。戻って来ることが出来た。まあ、行きの時点で全員死ぬようなダンジョンだから、生きて帰ってくる事は計算外だったからかも知れないがな。」


「そうか…………ところで、そのレッドドラゴンがいた広間には、下へ続くであろう階段があったか?」


「ああ、あったぞ。下に行ってはいないが、おそらく初見殺しの罠や、強い魔物がいるのだろう。」


「なるほどな。他に情報はあるか?」


「あるぞ。ダンジョンの位置を記した、魔の森の地図を書いておいた。使ってくれ。」


「ありがたい。使わせてもらう事にする。」


「ところで、クラギス帝国の異世界人パーティーの方はどうだったんだ?」


「まだ帰って来ていない。というか、君が帰ってくるのが早すぎるんだがな。魔の森は凄く広いし、調査だから念入りにする必要がある。一ヶ月かかっても、おかしくはない。」


「まあそうなるか…………俺はもう依頼達成という事でいいのか?」


「いいぞ。ゆっくり今のうちに休んでいてくれ。多分また依頼がくるだろうからな。報酬は冒険者証に入れておくぞ。」

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