自称恋愛マスターの俺に助言できない恋はないが自分の恋には疎いらしい

秦 結希

第1話 自称恋愛マスター

 今日は何もない日曜日。

 誰とも会わず一人家のなかでだらけて過ごす…はずだった…。


 俺の名前は水野悠斗。


 今日は日曜日で、何もないはずだった。


スマホの通知音が鳴り、俺はメッセージの内容を確認した。


そこには今年何度目か分からない、女子からの恋愛相談が届いていた。


メッセージの内容はこうだ。


「最近彼氏の対応が冷たくて寂しいからどうすればいいか教えて欲しい。」俺は恋愛マスター(自称)だ。


俺には助けてあげる義務がある。


「少し待って欲しい」と打ち込んで俺は朝食をとった。


 朝食を食べた後、もう一度スマホのメッセージに向き直る。


普通に考えると彼氏から冷たくされるのは、愛想をつかされたか何かサプライズでしたいことがあって距離をおいてしまっているかこの二択ではないかと俺は思っている。


 メッセージアプリを開き文字を打ち込む。


「近くに君の誕生日や記念日等はない?」少しすると返事が返ってきた。


「私の誕生日があるよ。」やっぱりだ。


こういう時はじっと待っている方がいい。


そうアドバイスすると、「ありがとう。また何かあったら連絡するね。」と返ってきた。


 また一組のカップルを助けてしまった。やはり俺は恋愛マスターであると自分なりに再認識した。

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